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社会問題 農村で空気が変わってきた

中国で帰郷ラッシュが異常拡大 農村でくすぶる反乱の芽

2025/12/06
更新: 2025/12/06

中国で「農民工」が異例の早さで故郷へ戻り始めている。農民工とは、農村から都市へ出て工場や建設現場で働く人々のことで、中国の都市経済を支えてきた中核の労働力だ。しかし景気悪化で働き口が消え、11月の段階で大量の帰郷が始まっている。

SNSには「家族を養えない」「行き場がない」と嘆く投稿が次々と上がり、画面いっぱいに焦りと怒りが広がっている。

こうした動きを警戒した中共は、地方政府に「帰郷者が滞留して不満が広がらないよう監視を強めよ」と指示する異例の通達を出した。

一方の農村も受け皿になれていない。土地がすでに他者に貸し出されていたり、農業だけでは生活が成り立たなかったりと、帰郷者がさらに困窮する例が続出している。

そのうえ、中国南西部の雲南省や貴州省では、強制火葬に反対する大規模な抗議が広がっている。土葬の伝統が特に根強い地域で、先祖の墓を守ろうとする住民が強く反発しているのだ。都市で見聞を広げて権利意識を身につけた帰郷者たちが、こうした抗議の後押し役になっていると専門家は分析する。

 



中国「強制火葬」への反乱が拡大 「遺体を奪わせない」雲南・貴州で数千人が連日集結 

中国で「強制火葬」への反乱が止まらない。遺体を守ろうと村人が千人で夜通しの墓守り、奪いに来た当局の部隊まで退く事態に。都市戻りの「失業者」たちが抗議の連鎖をさらに加速させている?

 

歴史的にも、中国の大きな社会動揺は農村から始まることが多い。現在、その条件が再びそろい始めている。

静かに進む帰郷ラッシュは、経済悪化だけでなく社会の土台の揺らぎを映す。中国は新たな不安を抱えたまま年越しを迎えようとしている。

 



製造業の冬が早く来た 中国で「3か月早い帰郷ラッシュ」

まだ11月なのに帰省ラッシュ? 中国では出稼ぎ労働者が3か月も早く故郷に戻り始めた。

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!