イランが三正面衝突の窮地に 専門家は地上戦が「悪夢」になると警告

2026/03/22
更新: 2026/03/22

米国とイスラエルによるイランへの打撃は22日目に入った。戦火は拡大を続け、現在は主に3つの戦線が形成されており、地域情勢は急速に過熱している。分析によると、ひとたび地上戦が勃発すれば、真に苦境に陥るのはイランである。なぜなら、イランにはそのような衝突に耐える能力が全く備わっていないからだ。

「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」は、イランとその代理勢力が、現在3つの方向で米国およびイスラエルとの全面衝突、あるいはそれに近い状態にあると指摘している。

第一の戦線は、イスラエル戦線である。 これは現在、最も激しい主戦場となっている。

第二の戦線は、ペルシャ湾のエネルギー戦線である。

イスラエルがイランのサウス・パルスガス田を空爆した後、イランは近隣諸国のエネルギー施設に対して報復を開始した。カタールのガス加工工場が攻撃を受け、サウジアラビアの紅海沿岸にある主要な製油所も標的とされた。注目すべきは、サウジアラビアへの攻撃が、アラブ・イスラム諸国の外相がリヤドに集まり衝突について協議していた当日に発生したことだ。隣国への配慮は微塵も感じられない。

分析によれば、イランがサウジアラビアの紅海沿岸の製油所を攻撃したことは、紅海の入り口を脅かし、さらにはホルムズ海峡の代替航路を遮断する能力があることを示唆している。

第三の戦線は、レバノン、イラク、シリアを含む「北線」である。

この戦線では、イランの代理勢力であるヒズボラやイラクの民兵組織が、イスラエル軍および米軍と衝突している。イスラエル軍はすでにレバノン南部に入っており、イラク国内の親イラン民兵も米軍と交戦した。シリアは戦火の波及を避けるため、国境付近に兵力を集結させている。

多方面からの圧力に直面する中、ニューヨークのシンクタンク「スーファン・センター(The Soufan Center)」のシニア中東研究員カッツマン氏は、イランが事態をあまりにエスカレートさせることはないだろうと指摘する。もしイランがイエメンのフーシ派に紅海封鎖を命じれば、米国が地上部隊を派遣する可能性が高く、それはイランにとって「破滅的」な事態を意味するからだ。

この判断は、多くの分析家が抱く一般的な見解とは異なる。一般的には、米軍の地上作戦はリスクが極めて高く、甚大な死傷者を出す可能性があると考えられている。しかしカッツマン氏は、イラン軍は訓練不足で装備が旧式であり、重火器や装甲戦力が欠如していると強調する。さらに、米国とイスラエルが制空権を掌握しているため、イランが有効な兵力を集結させること自体が困難であるという。

また分析では、中東情勢がまだ全面的な制御不能に陥っていないのは、イランが近隣諸国のエネルギー施設を頻繁に攻撃しているにもかかわらず、それらの国々が自制を保っているからだとしている。しかし、ホルムズ海峡が脅かされる中、この自制がいつまで続くかを危惧する声も上がっている。

アラブ首長国連邦(UAE)の大統領外交顧問ガルガシュ氏は、米国と協議中であることを認め、「貿易とエネルギーの流通を確保することは全当事者の責任である」と強調した。

サウジアラビアのファイサル外相は、イランが情勢を著しく誤認していると断言した。同外相は「我々の忍耐は無限ではない。1日、2日、あるいは1週間は耐えられるかもしれないが、具体的な期限を明かすことはできない」と述べている。

劉明湘