米軍 イラン奥深くに潜入し戦友を救出 専門家「米国にしか成し遂げられない」

2026/04/06
更新: 2026/04/06

米軍の突撃部隊がイランの敵陣深くへと潜入し、現実版の手に汗握る捜索救助作戦を成功させた。これは同時に、米軍の実戦における戦闘技能と生存能力を、米国の対抗勢力に知らしめる結果となった。オーストラリアの退役少将で軍事研究家のミック・ライアン(Mick Ryan)氏は、このような壮挙を成し遂げられる軍隊は、世界で他に存在しないと述べている。

CNNの報道によると、ローウィー研究所(Lowy Institute)の軍事研究シニアフェローであるライアン氏は、救助作戦には複数の軍種とそのパートナーによる大規模な統合運用が必要であると指摘した。

同氏は、米国側は航空機の墜落を確認すると直ちに「米空軍、米陸軍特殊部隊、およびその他一連の機関が集結し、墜落救助計画を策定。2名の乗員を救出するために、いくつもの異なる選択肢を提示する」と付け加えた。また、「世界中のどの軍隊も、米軍のようにこの種の任務を完遂することはできない」と断言した。

米軍のF-15E戦闘機は先週金曜日、イランのフーゼスターン州で攻撃を受けて墜落し、乗員2名が脱出した。米軍は同日中にパイロット1名の救出に成功し、もう1名の乗員に対しても敵陣深くでの捜索救助作戦を展開した。

墜落現場となったフーゼスターン州は、イラン中央政府に反対するアラブ系部族の居住地である。しかし、それは同時に、潜在的な抗議活動を鎮圧するためにイラン政府が通常よりも多くの武装勢力を配備していることを意味しており、米軍の救助作戦にとってさらなる危険要素となった。

米陸軍特殊部隊での服役経験を持つ「中東フォーラム(Middle East Forum)」のチーフストラテジストでテロ対策の専門家、ジム・ハンソン(Jim Hanson)氏は、土曜日(4月4日)のフォックスニュースの番組「Fox & Friends Weekend」で次のように語った。

「イスラム革命防衛隊(IRGC)とバシジ民兵は、現地の部族が抗議行動を起こした際に鎮圧できるよう、通常よりも大規模に駐留している」

ハンソン氏は、イラン政権が、行方不明となった米軍乗員の捕獲に向けて、動員可能な限りの人員を投入した可能性があるとも補足した。

ライアン氏は、捜索救助作戦にはイラン領空を飛行するという大きなリスクが伴うため、米軍は計画策定時にイランの防空環境を慎重に見極めるのだと説明した。一方で、過去1カ月以上の戦闘によりイランの防御能力が著しく弱体化しているという利点もあった。

「これまでに米軍は(イランに対し)1万回以上の作戦任務を遂行したが、損失した戦闘機はわずか1機だ。全体として、米軍は(イラン防空システムの制圧に)極めて成功していると言えるだろう」と同氏は述べた。

戦闘捜索救助(CSAR、Combat Search and Rescue)は、極めて危険な任務である。ヘリコプターは通常、低空を飛行し、ジェット戦闘機や無人機、その他の武装航空機が支援を行う。低空・低速での飛行は、地上からの火器や対空砲火の標的になりやすい。一般的なヘリコプターによる救出任務では、まずドアガン(機載機関銃)を備えた精鋭部隊が、地上に潜む敵の脅威を捜索する。もし攻撃を受けた場合、ドアガナーが着陸地点の敵を掃討して安全を確保し、その後に地上の乗員を救出するという手順を踏む。

トランプ米大統領は日曜日未明、米軍特殊部隊が2人目の乗員を救出したと発表した。同氏は改めて米軍の能力を称賛し、「我々は世界史上、最も優秀で専門的、かつ(敵にとって)致命的な軍隊を保有している。神がアメリカを、そして我々の軍隊を祝福してくださるように」と述べた。また日曜日にNBCニュースに対し、この乗員の救出は「イースターの奇跡」と呼ぶにふさわしいと語った。

イスラエルのネタニヤフ首相は日曜日、ビデオ声明を発表し、米軍によるこの「信じがたい」捜索救助作戦についてトランプ大統領に祝辞を述べた。

同氏は「今回の救出作戦は、『何人たりとも置き去りにしない』という神聖な原則を再確認するものだ」と語った。

張婷