中国では不動産や製造業だけでなく、かつて華やかさを象徴した芸能界にも不況の波が押し寄せている。
「芸能界の大半が失業」という話題が中国のSNSでトレンド入りするほど、業界の苦境は深刻だ。
背景には、映画業界の長引く低迷がある。巨額の制作費をかけた映画でも赤字が相次ぎ、新作への投資は縮小。さらに、AIが制作する短編ドラマが無料で手軽に楽しめるコンテンツとして人気を集め、従来の映画やドラマの仕事を奪いつつある。
著名監督・馮小剛の新作映画も興行不振に苦しみ、俳優たちは授賞式やライブ配信で「仕事をください」と呼びかける異例の事態となった。
しかし、中国のネット上では芸能人への同情はほとんど見られなかった。
「芸能人は失業しても一般人より恵まれている」「本当に苦しいのは普通の人だ」「身の回りは失業者ばかりだ」こうした声が相次ぎ、一般市民の雇用不安の深刻さを訴える投稿が目立った。
実は、中国の芸能界は2019年頃から「寒冬」と呼ばれる不況が続いている。当時は税務調査の強化や高額な追徴課税、俳優の出演料引き下げ、政府が時代劇を減らして政治色の強いドラマを優先したことなどで、多くの作品が放送できなくなった。
7年前から続く映画不況に、AIの台頭が追い打ちをかけ、中国の芸能界を取り巻く環境は一段と厳しさを増している。
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