ロシア兵器に中国製部品 ウクライナが証拠提出も北京は回答せず

2026/07/06
更新: 2026/07/06

ウクライナ大統領府の制裁担当者、ヴラディスラフ・ヴラシューク氏は7月3日、中国製部品がロシアの兵器に使われていることを示す詳細な証拠を、ウクライナ側が6か月前に中国共産党(中共)当局へ提出したものの、これまで中共から何の回答も得られていないと明らかにした。

ウクライナは、ロシアのミサイルやドローンから見つかった外国製部品を継続的に回収し、記録している。各国政府や法執行機関が、それらの部品がどのような経路でロシアに流入したのかを追跡できるよう、シリアル番号も保存している。

「キーウ・ポスト」が3日に報じたところによると、ヴラシューク氏は記者団に対し、「6か月前、彼ら(中共)は完全なシリアル番号を含む資料を受け取った。しかし6か月が過ぎた今も、具体的な回答は何もない」と述べた。

ロシアが頻繁に使用している兵器には、Kh-101巡航ミサイル、イスカンデル弾道ミサイル、「シャヘド」シリーズの攻撃型ドローンなどがある。これらからは中国製部品のほか、ドイツ、日本、スイス、台湾、アメリカ製の部品も見つかっている。ウクライナ側の統計によると、主な製造国・地域は中国、日本、アメリカであり、とりわけ中国製部品の比率は高まり続けている。

また、国際制裁を受けるロシアが、幾重もの仲介業者を介したネットワークを通じて、日本から航空機部品を密輸しているとの情報もある。

ヴラシューク氏は、この調査によって、ウクライナは協力国に対し、漠然とした批判ではなく、実際に調査可能な具体的事例を提示できるようになったと説明した。

「私たちは『また3万5千個の部品が見つかりました』と言っているだけではない。『ここに100~200件分のシリアル番号があります。これを調査してください』と伝えているのだ」

同氏によれば、ウクライナはすでに具体的な製造業者や部品の型番を特定できており、そのため各国政府や企業に対して行動を求める根拠がより明確になっている。

ウクライナが関連情報を共有した後、一部の政府や企業は対応を見直した。ヴラシューク氏はその一例として、オランダの半導体メーカー、NXPセミコンダクターズを挙げた。同社およびオランダ政府との継続的な協力の結果、現在では「シャヘド」ドローンからNXP製部品が見つかる例は大幅に減っているという。

一方で同氏は、ウクライナがメディアや公の場を通じて繰り返し問題提起を行っているにもかかわらず、一部の政府や企業はほとんど対応していないとも指摘した。

「キーウ・ポスト」によると、今年4月に流出した通話録音の中で、ロシア当局者らは、中国がドローン部品の「90%」を供給していると認めていた。

録音の中で、ある当局者は「電子部品に限れば、90%は外国製の原材料だ。ロシアではそもそも生産できない」と発言。別の人物は「今ではプラスチックまで中国製ではないか。ロシアにはもう自国製のプラスチックがないのだから」と応じていた。

ヴラシューク氏は、「最近製造された部品が至るところで確認されている」と述べた。また、ウクライナ側は今後数週間以内に、ロシアの兵器からさらに新しい時期に製造された部品が見つかると見込んでおり、その中には2026年製の部品が含まれる可能性もあるという。

「キーウ・ポスト」は、現時点で中共がロシアに完成兵器を直接供給していることを示す、公開され独立して確認された証拠はないとした。その一方で、中国が軍民両用物資、電子部品、その他の軍需産業に必要な材料をロシアへ継続的に供給していることを示す証拠は数多く存在すると報じている。

ウクライナ対外情報庁の長官は昨年、中共がロシアの軍需工場20か所に対し、特殊化学品や火薬などを供給していると明らかにした。また、2025年初めの時点で、ロシア製ドローンに使われる重要な電子部品の80%が中国由来だったとも述べている。

さらに2026年4月、ウクライナの専門家は著名なポッドキャスト番組に出演し、中共がロシアとウクライナの双方にドローンを供給していると指摘した。

李思斉