最近、海外在住の複数の華人が、中国共産党(中共)の公安がビッグデータを使って長期間海外に滞在している人を特定し、海外で「合法的に生活している」ことを示す資料の提出を求めていると相次いで明かした。ネット上では、中共を「支配欲の塊だ」と批判する声が上がっている。
在職証明や給与記録を要求
8月23日、オーストラリア在住のネットユーザーは、地元の派出所が家族に繰り返し連絡した後、村の党委員会を通じて本人に接触し、留学証明や在職証明、さらには給与の振込記録まで提出するよう求めてきたと投稿した。このユーザーは最終的に、卒業証明書と就労ビザの写真だけを送り、それ以外の資料についてはプライバシーの侵害にあたるとして提出を拒否した。
投稿には、同様の経験をしたという書き込みが相次いだ。あるユーザーは、すでにオーストラリア国籍を取得しているにもかかわらず、派出所から在職証明の提出を求められたと述べた。
24日には、シンガポール在住のネットユーザーも、約半年前に派出所から微信(WeChat)で連絡があり、写真と在職証明の提出を求められたと投稿した。
このユーザーは写真だけを送り、在職証明の提出は拒否した。すると相手から「何が起きても自己責任だ」と脅されたという。帰国後に出国を制限されることを恐れ、帰国できずにいると明かした。
位置情報の共有も要求
30日には、長年アメリカで暮らすネットユーザーが、公安とのやり取りを公開した。
その記録によると、戸籍所在地の派出所がWeChatを通じて本人に連絡し、ビッグデータを使って長期間海外に滞在している人を割り出し、海外で「合法的に生活・就労しているか」を確認しているなどと説明した。
公安は、パスポートやビザ、WeChatのチャット履歴、生活や仕事の様子が分かる写真の提出に加え、ビデオ通話や位置情報の共有まで求めた。
このユーザーが今回の対応について、具体的な法的根拠や取り組みの正式名称を尋ねたが、相手から説明はなかった。
海外に40年も定住しているユーザーも、公安から連絡を受けた。
ネット上では中共を批判する声が相次ぎ、「狂っている」「その中国警察には『消えろ』の二文字を送って、ブロックすればいい」「(中共国は)『管理・監視・社会安定維持国家』に改名すべきだ」などの書き込みが寄せられた。
一部のネットユーザーは、中共の狙いについて、中国人の出国を制限すると同時に、海外にまで統制の手を伸ばし、華人の言動を管理することにあり、最終的な目的は「社会安定の維持」にあるとの見方を示した。
スマホを約2時間「情報収集」
長年海外で働いている別のネットユーザーは、帰国後、公安から海外での生活状況について何度も確認を受けたと明かした。
公安は、このユーザーが再び出国する予定だと知ると、指定された派出所に出向いて確認を受けるよう求めた。
本人はパスポート、卒業証明書、採用通知書、契約書などを持参したが、公安はそれらの資料には目を通さず、スマートフォンのロックを解除するよう要求したという。
その後、公安はスマートフォンをケーブルで接続し、約2時間にわたって「情報収集」を行ったほか、写真フォルダ、WeChat、淘宝(タオバオ)で検索したキーワード、チャット履歴なども確認した。
このユーザーは、中国では「プライバシーがない」と批判した。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。