中国 恐ろしい噂が広がる背景に、根深い不信感

中国人2人、タイ旅行中に溺死 「臓器摘出」の噂も

2026/10/17
更新: 2026/10/17

10月10日、中国の病院職員2人が、旅行先のタイにあるホテルのプールで死亡した。2人は溺死したと発表されている。

しかし、中国のSNSでは「臓器を奪うために殺害されたのではないか」という恐ろしい噂が広がった。

これに対し、2人が勤務していた中国の病院は、タイ警察の調査結果をもとに噂を否定したものの、疑問の声は収まっていない。

「ホテルのプールで、なぜ2人が同時に溺れるのか」「事故なら、もっと詳しく説明してほしい」。SNSにはこうした声が相次いだ。

なぜ、人々はそこまで疑うのか。

近年、「海外で高収入が得られる」と誘われてタイなどに渡った人々が、ミャンマーなどの詐欺拠点に連れ込まれる事件が相次いでいる。

そこでは監禁や暴行、拷問が横行し、臓器を奪われたという被害情報も伝えられている。こうした事件や情報は、中国国内外の報道やSNS、被害者の体験談などを通じて広く知られるようになった。

タイは、こうした犯罪組織に連れ去られる際の経由地にもなっている。そのタイで中国人2人が死亡したと聞けば、これまで見聞きしてきた恐ろしい話が頭をよぎるのも無理はない。

ただし、今回の2人が殺害されたり、臓器を奪われたりしたことを裏付ける証拠は確認されていない。死亡に至った詳しい経緯も明らかになっていない。

仮に事故だったとしても、当局の公式発表すら素直に信じられない。そこに、今の中国社会に根深く広がる不信感が表れている。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!