下院議員らは、来週の議会再開後、戦争長官の弾劾案の採決を行う意向を示している。
【11月4日発、11月5日更新】トランプ米大統領は11月4日、ピート・ヘグセス戦争長官を称賛した。前日には、共和党の中間選挙での敗北に、イラン戦争が影響したことを認めていた。
ヘグセス氏の交代を検討しているかと問われると、トランプ氏は「いや、非常によく仕事をしていると思う」と答え、テネシー州選出のマーシャ・ブラックバーン上院議員が州知事に就任した際、空席となる上院の議席をヘグセス氏に引き継いでほしいかとも問われた。
トランプ氏は記者団に対し、「そうなれば、彼は非常に人気を集めると思うが、そうした話は全く聞いていない」と述べた。
トランプ氏の支持を受けたブラックバーン氏は11月3日、「ボランティア・ステート」の愛称を持つテネシー州で、女性として初めて州知事に選出された。接戦の末、市議で弁護士の民主党候補ジェリー・グリーン氏を破った。午後9時45分ごろに当選が確実となった時点で、両候補の得票差は数千票にとどまっていた。
トランプ氏の発言についてヘグセス氏のコメントを求め、米戦争省に連絡したが、直ちに回答は得られなかった。
ヘグセス氏は10月21日、ホワイトハウスでトランプ氏と撮影した写真に、自身のメッセージを添えて投稿していた。
「われわれの最高司令官(今日の姿)」とXに記し、「彼は決して仕事の手を止めない。決して引き下がらない。常に米国を第一に考える。彼と、われわれの偉大な戦士たちに仕えることを誇りに思う」と述べた。
トランプ氏が戦争長官を高く評価した一方、議会では一部の民主党議員と、戦争に反対する共和党議員1人が、11月9日の議会再開後にヘグセス氏の弾劾案を採決することを協議している。
トランプ氏は同日、それに先立ち国内メディアに対し、共和党が中間選挙で上下両院の過半数を失い、全米の複数の州の公職選挙でも敗れた一因は、イラン戦争にあるとの認識を示した。
一方、2月末にイスラエルとともに紛争に踏み切った判断は支持すると述べ、米軍の作戦はイラン政権による核兵器の保有を阻止するためだったと改めて強調した。
「正しいことをした。もう一度でも同じことをする」と、ウォール・ストリート・ジャーナルに語った。

批判派、ヘグセス氏の責任追及を表明
議会民主党の指導部は11月4日、選挙での勝利を祝い、直ちに調査に着手すると表明した。弾劾も選択肢にあるとし、多くの議員はイラン戦争での役割をめぐり、ヘグセス氏を追及対象とする考えも示している。
戦争を公然と批判してきたトーマス・マッシー下院議員(共和党、ケンタッキー州選出)は、9月15日にヘグセス氏の弾劾案を提出した。マッシー氏は5月の共和党予備選で敗れている。
マッシー氏は11月4日、ヘグセス氏が辞任しなければ、来週の議会再開時に弾劾案を再提出する意向を示した。弾劾案は、議会の承認を得ずに90日の期限を超えてイランで戦闘行為を続けたことなど、ヘグセス氏が複数の事例で戦争権限法に違反したと主張している。
マッシー氏はまた、1月3日にベネズエラの首都カラカスで、同国のニコラス・マドゥロ指導者と妻シリア氏を拘束した米軍の作戦についても、ヘグセス氏が「国防省の権限を乱用した」と非難している。夫妻は現在、米国で拷問、麻薬テロ、コカイン輸入の共謀、武器関連の罪に問われている。
1月に下院議長に選出される可能性が高いハキーム・ジェフリーズ下院民主党院内総務は、10月31日にバージニア州で行った選挙演説で、まずヘグセス氏の解任を目指す意向を示した。ただ、弾劾するとまでは明言しなかった。
「多数党になったら、最初に取り組むことの一つは、ピート・ヘグセスをワシントンから追い出すことだ」と、聴衆に語った。

ジェームズ・ウォーキンショー下院議員(民主党、バージニア州選出)は、ヘグセス氏の弾劾に賛成票を投じる意向を示した。
「下院には弾劾案の採決が控えており、レームダック会期中のごく近いうちに行わなければならない」と、アーロン・パーナス氏のポッドキャスト番組で述べた。
トランプ氏は10月29日、ヘグセス氏を「偉大な戦士」と擁護し、弾劾を試みないよう民主党に警告していた。「非常に多くの点で、彼はこの職務において最高だと思う」と記者団に述べた。ヘグセス氏のコメントを求め、米戦争省に連絡したが、直ちに回答は得られなかった。
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