戦争・物価高でも旅行熱衰えず 世界の旅行支出が過去最高へ

2026/11/05
更新: 2026/11/05

戦争や物価高が続く中でも、人々の旅行熱は衰えていない。最新の報告書によると、2026年の世界の旅行支出は前年比9%以上増の7兆8千億ドルに達し、過去最高を更新する見通しだ。

地中海の陽光あふれるビーチ、イタリアの歴史ある街並み、アフリカの野生動物を間近で観察するサファリ旅行。ロンドンで開かれた世界最大級の旅行見本市「ワールド・トラベル・マーケット」には各国の旅行業者が集まり、それぞれの国や地域の魅力をアピールした。

最新の世界観光報告書によると、各地の紛争や国際情勢の不安定化、燃料費や生活費の上昇にもかかわらず、2026年の世界の宿泊市場は引き続き好調だ。

英調査会社オックスフォード・エコノミクスによると、消費者の間では、物よりも旅行で得られる体験を重視する傾向が強まっている。生活費が上がっても、異国の景色や文化に触れ、見聞を広めるためなら、旅行への出費を惜しまないという。

オックスフォード・エコノミクスの調査責任者、ショーン・モーガン氏は、「今の消費者は、物を買うことよりも、思い出に残る体験を重視している。これが旅行市場の成長を支える大きな要因となっている」と述べた。

一方、航空運賃の上昇や安全面への不安から、今年は地域をまたぐ長距離旅行が3%減少したのに対し、地域内の旅行は3%増加した。

また、イラン戦争の影響で、中東を訪れる海外旅行者は約4割減少したという。

一方、高級旅行の需要も伸びている。アフリカの高級旅行市場は10~15%程度成長し、特別な体験を求めて旅行により多くのお金をかける人が増えている。

戦争や物価高という逆風の中でも、世界の旅行需要は根強い。旅行業界では、国際情勢が早期に安定し、より多くの人が安心して旅行できるようになることで、市場がさらに活気づくことを期待している。