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社会問題 「中国でEV買うなら米テスラ社製を買え」? これには理由がある。

封殺に遭った消防当局のプロモーションビデオ 「炎上するファーウェイEV」【動画あり】=中国

2025/02/14
更新: 2025/02/14

ファーウェイといえば、周知のとおり中国当局がコントロールする、公認の「愛国ハイテク企業」である。スマホから車、ファーウェイブランドであればどんな製品も「愛国」のレッテルが貼られ、質疑は許されない。

今月10日、湖南省長沙市の消防局は同公式アカウントにて、「高速道路で燃える新エネルギー車を鎮火する内容」のプロモーションビデオを公開した。

「15分で消火に成功」と自慢する消防当局。もちろん炎上する車のメーカーについては言及していない。しかし、目利きのユーザーはいるもの、「あれはファーウェイAITO(問界)M9だ」とする指摘の声が上がり、燃えるAITOの動画は中国SNSで大炎上した。

案の定、問題の動画は後に削除された。

それでも、消防当局の公式アカウントの別の動画のコメント欄は「燃えるAITOの動画をなぜ削除したのか?」と問うコメントが殺到している。

 

(封殺に遭った消防当局のプロモーションビデオ)

 

「EV買うなら米テスラ社製を買え」?

自然発火や突然の故障など、中国産電気自動車(EV)による「安全性に関わる事故」が相次いでいるが、中国共産党当局は問題解決より、そうした車両トラブルの証拠動画の封殺に躍起になっている。

というのは、国産EV業界は中国共産党(中共)の国家戦略であり、重要な保護対象となっているからだ。

そのため、国産EV事故の被害者の権利擁護は、困難を極めている。

しかし当局がいくら関連ニュースの封鎖を試みても、こうした信じられない故障トラブルが証拠動画付きで涙ながらに告発され、時折ネットにも流出しており、巷でも人づてに噂になっている。

情報を制限される中だからこそ、中国本土で生きる人々の不安は大きくなるばかりだ。

 

「車買ったら後悔した」「訴えるところもない」などの横断幕を広げてファーウェイへ抗議する同社EVの所有者たち。2024年6月2日、河南省鄭州市

 

そんななか、消防当局による「燃える国産EVの鎮火動画」が世に出て、人々の不満は一気に沸騰した。

「やはり国産EVは燃える、消防当局がそれを証明したようなもの」「EV買うなら米テスラ社製を買え! 事故が起きたら(中国が)国を挙げて討伐してくれる。中国産車買ったら一巻の終わり、何が起きようと泣き寝入りするしかない」

今回の「鎮火動画」だけでなく、「EV買うなら米テスラ社製を買え」は、中国産EV事故が報じられるたび、コメント欄に必ず書き込まれる定番コメントである。

しかし、これはジョークではなく、赤裸々な事実であり、中国のリアルでもあるのだ。とても笑えない。



中国の愛国ブランド「ファーウェイ」 「はるかにリードする」口封じ=中国

このほど、搭乗者3人全員死亡した先月起きたファーウェイのEV車の欠陥疑惑を提起した遺族が「口封じ」され、同事故に疑問を呈した中国メディア「21世紀経済報道」による記事までもが封殺に遭っていることがわかった。

 

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!