石破茂首相は7日、官邸で自民党の小野寺政調会長と会談し、特に物価高対策、米価格高騰対策の問題について政府は備蓄米の放出を含めて努力しているが、米価が下がった実感が出ていないと認識を示し、「党としてしっかり政策をまとめ、政府と協力して物価高対策をやってほしい」と指示した。
会談後、小野寺氏は米価対策について「今、農水省が備蓄米について対策をとっている。今後の見通しについてしっかり確認した上で、さらなる後押しになるような政策について自民党の農林部会を中心にしっかり議論してもらう」と述べた。
全国のスーパーで販売される米(5キロ)の平均価格は、2025年4月中旬で4220円に達し、16週連続で過去最高値を更新。政府は価格抑制策として、これまでに備蓄米31万トン超を市場に放出してきたが、価格高騰に歯止めがかかっていない。
民間在庫量の推移から見ると、令和6年産の米の生産量は前年産より18万トン増の679万トン、出荷段階での数量は前年比48万トンと大幅に減少している。販売段階では前年比4万トン増とやや増加しているが、大きな変化は見られないため、出荷業者の集荷量減少が在庫の大幅な減少に大きな影響を与えていると考えられる。
米価安定には、在庫の回復、需給バランスの調整が重要だと考えられるが、消費者心理や市場の動きが米価格に影響を与えており、短期間による価格の落ち着きは困難だとの見方もある。
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