春の陽気に包まれた5月中旬、日本列島各地の空に美しい光の輪がかかった。
太陽のまわりに丸い虹のような光の環が現れる「日暈(ひがさ)」が近頃、都内をはじめ、福島市や仙台市などで相次いで観測された。
思わず足を止め、空を見上げ、このちょっと嬉しい自然からの贈り物を静かに受け止める市民達だ。

この現象は「ハロー(halo)」とも呼ばれ、上空に広がる薄い雲の中に含まれる氷の粒が、太陽の光を屈折・反射することで生じる(気象庁)。
一方、お隣・中国の空(5月12日、中国南部・広西チワン族自治区)でも17層にも重なる桁違いのスケールの「スーパー日暈」が観測され、話題になった。
(中国南部・広西チワン族自治区でも観測された「スーパー日暈」 2025年5月12日)
日常のふとした瞬間、空を見上げるとそこに思いがけない芸術が広がっていることがある。
晴れた日の空に薄雲がかかっていたら、スマホをしまって、ぜひ目を上に。もしかすると、あなたの頭上にも、太陽がそっと描いた虹の環が浮かんでいるかもしれない。
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