「日本維新の会」の吉村洋文代表は20日午前の会見で、自民党との連立交渉について、「連立政権樹立に合意した」と明らかにした。
吉村氏は20日朝、自民党の高市早苗総裁に電話で「連立合意する。共に日本を前に進めていきましょう」と伝え、連立政権の発足に向けて実質的に合意した。
吉村代表は、自民党に提示した12の政策項目についてほぼ合意がまとまったと語った。「副首都構想」の実現や社会保障改革、消費税減税や企業・団体献金の禁止などを要望していた。
また、連立入りの絶対条件として、年内に議員定数の1割を削減する法改正を行うよう求めていたことについて、自民側が受け入れたという。
これに対し、連立を離脱した公明党の斉藤鉄夫代表は自身のX(旧ツイッター)で、「選挙制度という民主主義の根幹を特定の政党間だけで決めるのは極めて乱暴」と批判している。
高市氏は維新側に対し「閣内協力」を求めてきたが、維新では時期尚早とする見方が強く、維新は当面新たな内閣に閣僚を出さない「閣外協力」にとどめる方向だ。
一方、遠藤敬国会対策委員長を首相補佐官に起用する人事案を打診している。
高市首相誕生が確実に
自民・維新は連立協議に合意したため、維新は21日に行われる首相指名選挙で高市氏に投票する予定。
衆院での首相指名選挙は、自民党の衆院会派196議席に日本維新の会の35議席を合わせると計231議席となり、過半数の233議席に迫る。
立憲民主党(148議席)は野田佳彦代表への投票で調整している。上位2人による決選投票となった場合でも、国民民主党(27議席)は玉木雄一郎代表に投票する方針で、公明党(24議席)も野党党首には投票しない方向とされる。
このため、21日の首班指名選挙では、自民党内に造反がなければ、高市氏が女性として初めて首相に選出される公算が大きい。
ただ、自民と維新の議席数を足しても衆参両院で半数に届かないため、法案通過には第三党の協力が必要となる。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。