ヴァンス氏 パキスタンでの対イラン和平交渉に出発 「前向き」な姿勢示す

2026/04/11
更新: 2026/04/11

JD・ヴァンス米副大統領は4月10日、パキスタンの首都イスラマバードで行われるイランとの和平交渉に向けて出発した。出発に際し、ヴァンス氏は結果について「前向きなものになるだろう」との見解を示した。

また、トランプ大統領から「明確なガイドライン」を与えられているとした上で、イラン代表団に対し「我々を欺こう」としないよう警告した。

イランの指導者モジュタバ・ハメネイ氏は4月9日のXへの投稿で、イランは「ホルムズ海峡の管理を新たな段階へと移行させる」と表明した。

同氏は別の投稿で、「我々は、引き起こされたあらゆる損害に対する完全な賠償とともに、殉教者への弔慰金、および戦争負傷者への補償を断固として要求する」と述べた。

ホルムズ海峡は、世界の海上輸送による原油および液化天然ガスの約20%が通過する、世界で最も戦略的に重要な海上交通の要衝(チョークポイント)の一つである。

パキスタンのシャバズ・シャリフ首相は、4月7日に発表された米国とイランの間の14日間の停戦合意を取り付ける上で決定的な役割を果たした後、和平交渉のホスト役を申し出た。

第1回交渉は4月11日に予定されているが、イラン代表団を誰が率いるかは依然として不透明である。報道によれば、代表団にはアラグチ外相やガリバフ国会議長が含まれているという。

イラク戦争に海兵隊員として従軍し、オハイオ州選出の上院議員を2年間務めた経歴を持つヴァンス氏には、スティーブ・ウィトコフ米特別使節と、トランプ氏の義理の息子で顧問を務めるジャレッド・クシュナー氏が同行する。

メリーランド州のアンドルーズ空軍基地で副大統領専用機(エアフォース・ツー)に搭乗する際、ヴァンス氏は「交渉を楽しみにしている。前向きな結果になると期待しているが、もちろんすべては今後の話し合い次第だ」と語った。

米国は「差し伸べる手」を用意

ヴァンス氏によれば、トランプ氏は「もしイラン側が誠実に交渉する意志があるなら、我々も喜んで手を差し伸べる」と伝えたという。

その一方でヴァンス氏は、「もし彼らが我々をいいように操ろうとするなら、この交渉団が一切の妥協を許さない姿勢であることを知ることになる」と付け加えた。

交渉のタイムスケジュールや期限は設定されていないが、ヴァンス氏はトランプ氏から交渉の進め方について「かなり明確なガイドライン」を与えられたと述べた。

現在も停戦状態は不安定である。テヘラン当局は、停戦にはレバノンも含まれていると主張し、イスラエルによるヒズボラへの攻撃が合意違反であると訴えている。また、クウェートは4月9日、イランとその代理勢力が自国領土に対して新たにドローン攻撃を行ったと非難している。

4月8日、ヴァンス氏は、イラン側が特に自分の交渉団入りを求めたという報道を否定した。

「それは承知していない。もし事実なら驚きだ」とした上で、「だが、自分なら変化をもたらすことができると考えたため、関与を望んだ」と語った。

交渉は、大統領府、首相官邸、外国大使館などが集まるイスラマバード内の厳重に警備された区域「レッドゾーン」で行われる。

パキスタンには多数派のイスラム教シーア派派閥が存在しており、2月28日に始まった紛争中、イランを支持するデモが発生していた。

3月1日には、パキスタンのカラチにある米国総領事館を襲撃しようとした親イラン派のデモ隊が警察と衝突し、少なくとも22人が死亡した。

別の動きとして、イスラエルのネタニヤフ首相は4月9日、ヒズボラとの停戦を確実にするため、レバノンとの直接交渉を「可能な限り速やかに」開始することを承認したと発表した。