中国 少子化で幼稚園教員が1年に約22万人減 園数・園児数も大幅減

2026/08/17
更新: 2026/08/17

中国では出生数の減少が続き、少子化の影響が教育分野にも広がっている。中国当局が公表した統計によると、2025年の幼稚園教員数は前年より約22万人減少した。師範系大学でも、就学前教育に関する学科や専攻の募集停止・廃止が相次いでいる。

中国の幼稚園教員 2025年に約22万人減少

中国教育部が公表した「2025年全国教育事業発展統計公報」によると、全国の幼稚園教員数は261万2600人だった。2024年の283万1900人から21万9300人減少し、7.7%減となった。

中国国家統計局によると、2025年の出生数は792万人で、前年より162万人少ない。人口の自然増加率はマイナス2.41‰だった。

出生数の減少は、保育や幼稚園、小学校などに順次影響を及ぼす。幼稚園の園児数の減少は、一時的な変動ではなく、人口構造の変化が表れたものである。

中国メディア「第一財経」は、少子化の影響が、幼稚園教員を養成してきた師範系大学や就学前教育の関連学科にも及んでいると報じた。一部の大学では、学生募集の停止や学科の廃止が進んでいる。

西安美術学院は2025年、芸術教育と就学前教育の専攻で学生募集を停止した。山西電子科技学院も、就学前教育を含む6学科を廃止する予定であることを明らかにした。

幼稚園数は約2万1400園減 在園児数の減少は5年連続

中国教育部の統計によると、2025年の幼稚園数は23万1900園で、前年より2万1400園減少した。在園児数は3225万5200人で、前年より358万4700人少なかった。

2025年は、教員数だけでなく、幼稚園数と在園児数も減少した。在園児数の減少は5年連続である。

幼稚園教員数は2022年の324万4200人をピークに減少している。2025年までの3年間で63万1600人減り、減少率は約2割となった。

師範系大学で幼稚園教育専攻の募集停止・学科廃止が相次ぐ

「第一財経」によると、幼稚園教員の養成を中心としてきた師範系学校では、学科の再編や学校運営の転換が進んでいる。

河南省の駐馬店幼児師範高等専科学校は、2026年にドローン応用技術やロボット技術など、8つの新しい専攻の設置を申請する計画である。湖南省の衡陽幼児師範高等専科学校は、計量に関する職業技術学院への転換を進めている。

高齢化を背景に、介護や高齢者サービスの人材育成に力を入れる学校もある。広州幼児師範高等専科学校は2025年、舞台芸術デザイン・制作と、健康・高齢者ケアサービス・管理の2専攻を新設した。湖南省の婁底幼児師範高等専科学校も、健康・高齢者ケアサービス・管理の専攻を設けている。

中国国家統計局によると、2025年末時点で60歳以上の人口は3億2300万人で、総人口の23%を占めた。65歳以上は2億2400万人で、総人口の15.9%だった。

中国では、幼稚園教育の受け皿を拡充し、師範系大学も関連人材を多く育成してきた。しかし出生数の減少で、こうした人材育成の仕組みは見直しを迫られている。

園児数の減少は、学級数の削減や園の統廃合、閉園につながり、教員の需要を押し下げる。大学でも、幼稚園教育関連の専攻は募集規模や卒業後の就職先が縮小している。

出生数の減少は今後、小学校、中学校、さらに高等教育にも影響を及ぼす。師範系大学の学科構成や教員養成の規模、教育資源の配分も見直しを迫られる見通しである。

方暁