高智晟著『神とともに戦う』(34) 弁護士の使命(1)

1.弁護士の使命とは何か 弁護士の使命には2種類あると思う。すなわち理論面の弁護士と現実に身を置く弁護士、それぞれの使命である。理論面の弁護士の使命とは、人権・憲政・法制・社
2021/04/14

高智晟著『神とともに戦う』(33) 孤独な者の孤独な夜⑦

訴訟にかかわる弁護士として、私の人生は苦しいものである。過去も現在も、そしてこれからもそれが変わることはないだろう。
2021/04/13

高智晟著『神とともに戦う』(32)孤独な者の孤独な夜⑥

形の上では「モラルの高い都市」へと発展を遂げた街――大連。だが、この地の裁判所が作り出した罪悪は書きつくせないほど多い。
2021/04/12

高智晟著『神とともに戦う』(31) 孤独な者の孤独な夜⑤

袁紅冰教授の文章には私も深い感銘を受けた。実はその2日ほど前、妻さえも「なぜあなたは国内でこれほどの名声があるのに、大企業から顧問弁護士の依頼が来ないの」と尋ねてきた。
2021/04/11

高智晟著『神とともに戦う』(30) 孤独な者の孤独な夜④

一昨年(2006年)、中国人民銀行(訳注、中国の中央銀行に当たる)が資金洗浄防止条例を公布施行した。
2021/04/10

高智晟著『神とともに戦う』(29) 孤独な者の孤独な夜③

こんなこともあった。地方税務部門に勤める友人は私に、カシュガル地区麦盖堤県の国税局局長・蔡軍の話をしてくれた。
2021/04/09

高智晟著『神とともに戦う』(28) 孤独な者の孤独な夜②

法廷での審理が終わるとメディアは私に「この件に関して、全国の同業者に何かメッセージはないか」と尋ねた。私は同業者にこんな忠告を残した。「中国の弁護士が無恥と栄光の区別をはっき
2021/04/08

高智晟著『神とともに戦う』(27) 孤独な者の孤独な夜

友人が送ってくれた袁紅冰(北京大学法学部の元教授)氏の『高智晟弁護士の孤独』という文を読んだ時、私は涙をこらえられなかった。袁氏は、中国の弁護士全体に対して鋭い喝を入れた。す
2021/04/07

高智晟著『神とともに戦う』(26)中国の弁護士の悲哀②

中国の闇はあまりにも多すぎる。とりわけ制度によって公民が受ける被害は深刻だ。だが、これは断じて悲哀の全てではない。我々の悲哀とはすなわち、公式・非公式にかかわらず接した政府の職
2021/04/06

高智晟著『神とともに戦う』(25)中国の弁護士の悲哀

私が弁護士となって最初に引き受けたのは、無償の裁判であった。その後、毎年3分の1の精力は、貧しい人々のため無償の裁判へと注いだ。7年来、この点は常に一貫していた。北京に入り、
2021/04/05

高智晟著『神とともに戦う』(24)どの案件もはらむ制度問題(2)

強制立ち退き裁判は完敗! 私が手がけた強制立ち退きの裁判は100戦100敗、つまり100%の負けである。この数字は政府の公式統計ではないので、絶対に正確だといえる。例えば、
2021/04/04

高智晟著『神とともに戦う』(23)どの案件もはらむ制度問題

中国は、法治国家とは異なる。どんな小さな案件であれ、あらゆる案件が最終的に浮き彫りにするのは、あまりにも深い制度上の問題だ。これは紛れもない、しかし非常に重い事実である。では、
2021/04/03

高智晟著『神とともに戦う』(22)夫人が見た高智晟(4)

我が家は「船」、夫は「船長」 陕北油田の投資者を弁護した北京の弁護士・朱久虎が逮捕された。高智晟はその知らせを聞くや否や、彼を助けようと陝西省北部の楡林へ急いだ
2021/04/02

高智晟著『神とともに戦う』(21) 夫人が見た高智晟(3)

まるで「壁に耳あり障子に目あり」であった。そのため、夫が家に不在の時、耿和は夜でも通りに面した部屋の明かりをつけようともせず、子どもにも小声で話すよう言い含めた。また、他人を
2021/04/01

高智晟著『神とともに戦う』(20)夫人が見た高智晟(2)

90年の8月1日、2人は結婚証明書を受け取ったが、その後は別れて暮らすこと4年。94年になって、耿和は何とか高智晟の戸籍をウルムチへ移し、ウルムチのセメント工場で働けるよう手配
2021/03/31

高智晟著『神とともに戦う』(19)夫人が見た高智晟(1)

(訳者注)本項は高智晟 弁護士の妻・耿和氏の口述をもとに書かれているため、前項までの第一人称体である「私(高弁護士)」とは異なった文体になっています。
2021/03/30

高智晟著『神とともに戦う』(18) 我が平民の母(7)

【大紀元日本1月20日】私たち7人の子どものすべてが、母の精神世界にとっての中心だった。たとえ今わの際になっても、わが子と孫たちの名を繰り返し呼び続けた。息を引き取るまで、何度も何度も数え切れないほ
2021/03/29

高智晟著『神とともに戦う』(17) 我が平民の母(6)

【大紀元日本1月13日】貧しい人々を支えた母の偉業のうち、最も忘れ難く、いまだ記憶に新しいのは、そのうちの2つである。1つは、寒風が突き刺すような真冬の夜のことだ。その夜、物乞いになった数人の貧しい
2021/03/28

高智晟著『神とともに戦う』(16) 我が平民の母(5)

【大紀元日本1月5日】母は、有徳の人であった。この母の功徳ぶりは、私の認識やこの手中の筆が決めるものではないが、いずれにせよ、母が徳の力で積み上げてきた数々の逸話を、この筆で書き尽くすことは到底でき
2021/03/27

高智晟著『神とともに戦う』(15) 我が平民の母(4)

【大紀元日本12月26日】中国北西部、黄土高原の厳しい冬は、その年初めての強い北風とともに、規則正しくやって来る。他の家の子たちが家にこもっている頃、我が家の子たちは野山をめぐっては焚き木を拾った。
2021/03/26

高智晟著『神とともに戦う』(14) 我が平民の母 3

母は、先々まで見通すことのできる人だった。このおかげで、今日の私たちが存在する、あらゆる基礎が築けた。母は、長男と姉以外、すべての子を学校に行かせることに決めた。
2021/03/25

高智晟著『神とともに戦う』(13) 我が平民の母 2

1975年の6月22日、周囲の助けのもと、私の父はようやく40元相当の棺を手に入れた。大きな体を丸めて41年生きた父は、亡くなってもなお体を折り曲げ、つけで買った棺に横たわっている。何はともあれ、こうして父の埋葬問題は一件落着した。
2021/03/24

高智晟著『神とともに戦う』(12)我が平民の母 1

2005年3月6日午後4時24分、私の母は、限りなく愛したこの世を去って行った。我々兄弟姉妹7人にとって、これは母のいる時代の終わりであり、母のいない時代の始まりでもあった。
2021/03/23

高智晟著『神とともに戦う』(11)半握りの煎り大豆

私は、母が私を生み育ててくれた所へと戻って来た。この洞窟、我が家、そして山道、目にするものすべてが私を追憶へといざなう。
2021/03/22

今も行方不明 高智晟弁護士の支援団体、ツイッターに新アカウント開設「声を上げ続ける」

中国の高智晟(57)人権派弁護士は安否不明になってから3年以上経過した。同氏の支援団体「高智晟弁護士に関心を(高智晟関注組)」はこのほど、ツイッターに新たなアカウントを開設し、同氏の安否が確認されるまで声を上げ続けると決意を表明した。
2021/03/21

高智晟著『神とともに戦う』(10)古びた銅のヒシャク

確かあれは、夏の日の昼ごろだった。私は母について水を汲みに行った。私たちの村の水汲み場は崖の中ほどにある。
2021/03/21

高智晟著『神とともに戦う』(9)

「いつかは腹いっぱい、飯を食いたい」。これこそ、父が果たせなかった悲願であった。
2021/03/20

高智晟著『神とともに戦う』(8)

旧暦の12月27日、泣きくれて目の腫れも引かない母は、私を連れて出かけた。我が家のだれ一人として、母の行き先を聞こうとはしない。
2021/03/19

高智晟著『神とともに戦う』(7)新年

春節、それは農村地区で特別な意義があり、中国の農村で最大の祭りでもある。それはまた、農村の住民にとって最も大切な祭りでもあるのだ。
2021/03/18

高智晟著『神とともに戦う』(6)

弁護士試験は、極めて苦しいものだった。中国には、「大禹は治水という大事業を成し遂げるまで、決して家に帰らなかった」という言い伝えがある。
2021/03/17