米運輸省、米・ベネズエラ間の運航停止を航空各社に指示

2019/05/16
更新: 2019/05/16

[ワシントン/カラカス 15日 ロイター] – 米運輸省は15日、国内外の航空各社に対し、米・ベネズエラ間の旅客機および貨物機の運航をすべて停止するよう命じた。ベネズエラ情勢が悪化しているとの報道を踏まえた措置という。

米国土安全保障省は運輸省に宛てた書簡で、ベネズエラ情勢について、「乗客や旅客機、乗員の安全を脅かす状況となっている」と説明して運航停止を要請していた。

世界の航空大手の多くはこれまで既に、ベネズエラ便の運航を停止していた。治安悪化やベネズエラ政府による航空会社からの借り入れを巡る対立が背景にある。ただ、ベネズエラ国内の航空会社は米マイアミ行きの便の提供を継続していた。

ベネズエラ国内では、人道的な危機に直面する市民が海外の親戚から貨物便で受け取っている食料などへの影響について懸念の声が上がっている。

同国の航空会社のうち、レイサー航空はドミニカ共和国で乗り継いで米国に向かう便の運航を続けると表明。

アビオール航空からコメントは得られていない。

ベネズエラの首都カラカスとパナマ市を往復する便を運航し、米国に向かう便への乗り継ぎを可能にしているパナマのコパ航空<COP.N>は電子メールで、米運輸省の命令による影響はないとした。

アメリカン航空グループ<AAL.O>は3月に無期限でベネズエラ便の運航を停止すると発表している。

Reuters
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