タリバン代表団が訪中、今年2回目 米との平和協議中止後

2019/09/26
更新: 2019/09/26

アフガニスタンの反政府武装勢力、タリバンの代表団は22日、北京に到着し、中国外務省のアフガニスタン政策の担当者と会談した。双方は、米トランプ政権が今月初め、米タリバンの平和協議を中止したことについて意見交換した。中国人ネットユーザーは「(中国共産党とタリバンが)グルになって悪事を働こうとするだろう」と批判した。

タリバンのスポークスマン、スハイル・シャヒーン(Suhail Shaheen)氏は同日ツイッターで、代表団9人が中国外務省のアフガニスタン事務特使である鄧錫軍氏と会見したと述べた。「中国の特使は、米とタリバンの交渉はアフガニスタン問題を平和的に解決する良い枠組みであると示した。中国側は平和協議への支持を表明した」

中国外務省の耿爽報道官は23日の記者会見で、タリバン代表団の訪中に言及した。報道官によると、タリバンの共同創設者であるアブドゥル・ガニ・バラダール(Mullah Abdul Ghani Baradar)氏が訪問団を率いている。

タリバンは今年6月にも、訪中代表団を派遣した。今回は今年2回目の訪問だ。

今月5日、アフガニスタンの首都カブールでタリバンによる自爆テロが起きた。米兵士1人と北大西洋条約機構(NATO)軍のルーマニア人兵士1人を含む12人が死亡した。これを受けて、トランプ米大統領は7日、タリバンとの平和協議を中止すると発表した。

米側の決定に対して、タリバン側は8日、ツイッターで「米国人はより多くの損失を被ることになる」との声明を公表し、アフガニスタンに駐留する米軍への攻撃を強めることを示唆した。

アフガニスタンでは28日、大統領選が行われる。AFP通信18日付によると、民主主義の選挙に反対するタリバンは、17日だけで2件の自爆テロを実行した。同組織は、選挙の前に、各地で爆弾テロや自爆テロなどを通じて「さらなる攻撃を行う」と警告した。

中国人ネットユーザーはタリバンの訪中について、「共産党は以前からテロ組織を支援して、武器を提供している」「国際テロ組織との友情を世界に向けて見せたいのだろう」「(タリバンは)元祖テロ組織(である中国共産党)に会いに来た」と次々とツイッターに投稿した。

(翻訳編集・張哲)