米国在台湾協会(AIT:American Institute in Taiwan)のレイモンド・グリーン所長は、1月22日に現地で開催されたセミナーで演説した。「レジリエンスの強化:開発のエンジンとしての防衛」と題されたこのイベントは、台湾国防部が設立したシンクタンク、国防安全研究院の主催で行われた。
同氏は「(米国は)台湾の国内防衛産業の基盤を拡大するため、台湾の業界と協力している」と述べた。
「これらの防衛・技術面でのパートナーシップは、台湾の自衛能力を向上させるだけでなく、台湾の製造能力を拡大し、雇用を創出し、台湾を信頼できる世界の防衛サプライチェーンにおける重要拠点へと転換させるだろう」
中国共産党(中共)による台湾侵攻の懸念がかつてなく高まる中、グリーン氏の発言は、有事を見据えた米台の軍事的一体化を改めて鮮明にするものとなった。先月、トランプ政権は台湾に対し、過去最大規模となる111億ドルの武器売却を承認した。
同氏によれば、米国の防衛大手ノースロップ・グラマンは台湾に中口径弾薬の試験場を設置した。これにより、台湾国防部は「世界の業界基準で弾薬をテストし、技術移転や独自のプロセス、専門的な訓練を通じて、国産開発プロジェクトを推進すること」が可能になるという。
対戦車地雷敷設システムの売却に合意しているノースロップ・グラマンは、台湾国防部傘下の研究機関である国家中山科学研究院(NCSIST)と提携している。ノースロップ・グラマンの声明によると、両者は2025年9月、台湾国防部向けの防空およびミサイル防衛の近代化に関する協力の検討について覚書を締結した。また同月、台湾企業と提携して高度なレーダー機能を台湾に導入することも発表している。
さらにグリーン氏は、米国の防衛技術企業シールドAIが台湾のサプライチェーンに「多額の投資」を行い、数千万ドル規模の台湾製部品や製品を調達していると言及した。
2025年9月、シールドAIは台湾の官民合弁防衛企業である漢翔航空工業(AIDC)と協力協定を締結した。AIDCの広報担当者は声明で、シールドAIとの提携は「台湾の防衛・抑止能力を強化し、現地のドローンおよび航空宇宙産業を加速させるだろう」と述べた。
米ドローン大手アンドゥリル社も、無人機「Ghost-X」などの生産体制を強化している。特定の供給元に依存せず、台湾で複数の部品調達先を確保することで、有事や災害時でも供給が途絶えない「途切れないサプライチェーン」の構築を目指す。
中央通訊社が顧立雄国防部長の発言として伝えたところによると、台湾は2025年8月、米国から購入したアンドゥリル製攻撃型ドローン「Altius-600M」の第一陣を受領した。
アンドゥリルもまたNCSISTと提携している。2025年8月の声明で、創業者のパルマー・ラッキー氏は、この提携により「我々が直面する脅威に見合うスピードで、AI、自律性、高度なシステムを統合することが可能になる」と語った。
米国のAI分野の専門知識と台湾の製造能力・ハードウェアを組み合わせることで、ドローン、防空、指揮統制プラットフォーム向けの高度なエッジコンピューティングや、実体を持つAI(エンボディドAI)アプリケーションの開発が可能になるとグリーン氏は指摘した。
「これらすべての取り組みの目的は、強制のない対話のための条件を確立することだ。米国は一貫して、中台間の相違の平和的解決を主張してきた」と同氏は述べた。
「中台間の軍事バランスを回復させる台湾の行動は、選択肢としての武力行使を排除し、適切な時期に対話に臨む自信を台湾に与えることになるだろう」
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