トランプ氏を捜査したモラー元特別検察官が死去

2026/03/22
更新: 2026/03/22

家族の声明によれば、元FBI長官のロバート・S・モラー3世が3月20日に死去した。享年81歳。

土曜日に発表された声明で、家族は「深い悲しみとともに、ボブが他界したことを報告する」と明かした。モラー氏は2001年9月から2013年9月までFBI長官の任にあった。

直近の活動で特筆すべきは、2016年のトランプ大統領陣営とロシアとの癒着疑惑を解明する特別検察官を務めたことである。

2019年、ロシアによる選挙介入に関する最終報告書において、モラー氏はトランプ氏および陣営メンバーがロシアと共謀した事実は認められないとの結論を下した。

報告書には、「捜査の結果、トランプ陣営のメンバーがロシア政府と共謀、または協力した事実は立証されなかった」と記されている。

推定2500万ドルの巨費を投じたこの広範な捜査で、特別検察官事務所は3千件近い召喚状を出し、約500件の捜索令状を執行。大陪審での証言者約80人を含む、計500人近い証人への聴取を行った。

この報告書は、結果としてロシアとの共謀疑惑からトランプ氏の身の潔白を証明する形となった。同時に、トランプ氏と側近、そしてロシア政府との不適切な関係を執拗に示唆し、根拠のない憶測を煽り続けてきた悪名高き「スティール文書」の信頼性を、根底から覆すことにもなった。

しかし、トランプ氏は土曜日、モラー氏の訃報に即座に反応した。

3月21日のTruth Socialへの投稿で、氏はこう綴っている。

「ロバート・モラーがたった今死んだ。いいことだ、彼が死んでせいせいする。これで奴も、もう無実の人々を傷つけることはできまい! ドナルド・J・トランプ大統領」

2019年7月24日、ワシントンのキャピトル・ヒル(連邦議会議事堂)にて、下院情報特別委員会で証言するロバート・モラー元特別検察官。モラー氏は、共謀はなかったと結論づけて捜査を終結させた(写真:Andrew Caballero-Reynolds/AFP、Getty Imagesより)

モラー氏はニューヨークで生まれ、フィラデルフィア郊外で育ち、1966年にプリンストン大学を卒業。その後ニューヨーク大学で国際関係論の修士号を取得した。

FBIの経歴によると、その後海軍陸戦隊に将校として入隊し、ベトナムで第3海兵師団の小銃小隊を指揮した。

軍務中にはブロンズスター、2つの海軍称揚勲章、およびパープルハート勲章を授与されている。

退役後は学業に戻り、1973年にバージニア大学法科大学院で学位を取得。

その後、サンフランシスコでの弁護士活動やボストンでの連邦検事補、民間でのパートナー弁護士を経て、サンフランシスコの連邦検事に就任。ジョージ・W・ブッシュ大統領から第6代FBI長官に指名されるまでその職を務めた。

2001年9月11日のテロ事件発生のわずか数日前に長官に就任し、ブッシュ、オバマ両政権下で2013年9月4日まで、激動の時代のFBIを率いた。

米国ナッシュビル在住のエミー賞受賞ジャーナリスト。以前はニューヨーク・ポストやフォックス・ニュース・チャンネルで働き、ニューヨーク市ではオフ・ブロードウェイ・ミュージカルのシリーズも執筆した。