内閣府が16日発表した2025年1~3月期のGDPは、物価変動の影響を除いた実質の伸び率はマイナス0.2%(年率0.7%減)となり、4四半期ぶりのマイナス成長となった。名目GDPは前期比プラス0.8%(年率3.1%増)。物価高による個人消費の停滞と外需の大幅な下押しが響いた。
実質GDPの成長率に対する寄与度を見ると、国内需要(内需)が0.7%のプラス寄与だったのに対し、純輸出(輸出-輸入)は0.8%のマイナス寄与。内需では、民間企業設備(実質1.4%増)や民間住宅(同1.2%増)が堅調だったが、民間最終消費支出は実質0.0%と横ばいで、消費の弱さが目立った。家計最終消費支出(持ち家の帰属家賃除く)も実質0.0%と低迷。民間在庫変動は0.3%のプラス寄与で、GDPの下支え要因となった。
名目では、民間最終消費支出が1.6%増、家計最終消費支出(帰属家賃除く)が1.9%増、民間企業設備が2.3%増と、内需の底堅さが確認された。GDPデフレーターは前年比3.3%上昇し、物価上昇が名目成長を押し上げた。背景には、米や生鮮食品の価格高騰による消費者マインドの冷え込みなどがある。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。