信越化学工業は6月11日、次世代ハイテク製品や電気自動車(EV)に不可欠なレアアース(希土類)の生産能力を増強するため、福井県内に新工場を建設する方針を明らかにした。
圧倒的な世界シェアを握る中国への依存度を下げ、経済安全保障の観点から、国内のサプライチェーン(供給網)の安定化を急ぐ。
レアアースは、EVのモーターやAIサーバー向けの高性能磁石、防衛産業など、最先端技術に欠かせない原材料の一つだ。しかし、その精錬や加工の多くは中国に依存している。
中国共産党政権がレアアースの輸出規制を交渉カードとして利用する中、日本政府も国内での供給網整備を後押ししている。
信越化学は福井県越前市の武生工場で、鉱石からのレアアースの分離・精製から、レアアースマグネットの製造までを一貫して手がける。現時点では、具体的な建設予定地や投資額、稼働時期の詳細は非公表とされている。
今回の国内新工場の設立により、中国に依存しない多角的なレアアースの安定供給体制が、国内外で一段と強化される見通しだ。
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