中国・ネパール国境で土石流 「ネパールの方が正常な国」ネットで反響

2026/08/31
更新: 2026/08/31

2026年8月26日午前、中国とネパールの国境地帯で大規模な土石流が発生し、両国で多数の死者と行方不明者が出た。中国共産党(中共)が災害情報を十分に明らかにしていないとして、中国のネット上では、中共当局とネパール政府の情報発信や対応の違いを挙げ、「ネパールの方が『正常な国』だ」とする声が上がっている。

土石流は中国側の吉隆国境検問所の建物を押し流し、多くの人が巻き込まれた。中共は、国境検問所が流される様子を映した動画の拡散を検閲する一方、救援活動が進んでいることを強調した。

人的被害について、中共側は当初、ネパール側の発表を伝える一方、中国側の死者、負傷者、行方不明者数を明らかにしなかった。

発生当日の8月26日午後11時、中共は3人が死亡し、265人が行方不明になったと発表した。翌27日午前には、死者3人、行方不明者558人に修正し、このうち260人が外国籍だとした。その後、約36時間にわたり人数の更新はなかった。

28日午後5時、中共は死者を5人に修正し、行方不明者は558人とした。29日午前1時、中国国営新華社は、熱索村の住民2人を救出したと報じ、死者7人、行方不明者554人となった。

一方、ネパール側は死者や行方不明者の数を随時更新し、比較的詳しい情報を発表した。

この間、ネパール側は死者数を157人、270人、289人、359人と相次いで更新した。ネパール警察の最新データによると、29日午前6時までに死者は616人に増えた。行方不明者数も随時見直し、外国人観光客については国籍別の人数も明らかにした。

ネパール国家災害リスク削減管理庁によると、現地時間29日午前10時までに626人の遺体が見つかり、101人が負傷、2426人が行方不明となった。行方不明者には、軍や警察などの公務員、地元住民、外国人観光客が含まれている。

さらに現地時間29日午後6時30分までに、死者は675人、行方不明者は2498人に増え、7514人が救助された。

現地メディアは、捜索・救助隊がさらに多くの被災地に入り、遺体の発見が続いていることから、死者数は今後も増える可能性があると伝えた。

中国のWeChatの公式アカウント「城市的地得」は、今回の災害をめぐるネパール側の情報発信について、特に行方不明者数の把握が速いと指摘した。

同アカウントの記事によると、ネパール側は行方不明者の範囲を広く取り、被災地域にいた人で家族や知人と連絡が取れない場合、まず行方不明者として集計する方法を取っているという。後に無事が確認されれば、その時点で人数を修正すればよいとの考え方だ。

記事は、「数字はあくまで事実であり、道徳の問題ではない」と指摘。ネパール側について、何かを隠そうとしているようには見えず、把握した被害状況をありのまま伝え、それに応じた対応を取っていると評価した。

その上で、「自然災害であり、人の力ではどうすることもできない面がある。それなら、何を隠す必要があるのか」と疑問を呈した。

記事は最後に、ネパールについて「小国ではあるが、少なくとも災害状況の集計と発表という点では、『正常な国』と呼べる水準にある」とし、「尊敬に値する国だ」と結んだ。