中共「国防動員法」改正 台湾侵攻の準備か 統制強化か

2026/08/31
更新: 2026/08/31

中国共産党(中共)は最近、「国防動員法」を改正し、平時から戦時へ迅速に切り替えられる体制づくりを進めている。人員からデータまで幅広く統制対象に含める内容で、その狙いをめぐりさまざまな見方が出ている。

8月28日、中共の全国人民代表大会は改正「国防動員法」を可決した。10月1日に施行される。2010年の施行以来、初の大幅改正となる。

改正法では、中共が「国防動員状態」への移行を決定した場合、人員、交通、通信、エネルギー、医療、メディアなどを迅速に戦時体制へ組み込むことができる。

アメリカ飛天大学人文科学部、章天亮教授は「重要なのは、中共軍が人口、データ、企業、技術、戦略物資、軍需生産能力、物流、さらに情報統制まで含め、平時から戦時へ迅速に切り替えられる体制を整えようとしていることだ」と述べた。

今回の法改正について、台湾侵攻に向けた動員準備ではないかとの見方も出ている。一方、章氏は、習近平が軍に大きな権限を委ねることを警戒しているため、実際に台湾への攻撃に踏み切る可能性は低いとの見方を示した。また、今回の改正について、国民への統制をさらに強める狙いがある可能性も指摘した。

章天亮氏は、「台湾を攻撃するのであれば、先進兵器や大規模な部隊を将官の指揮下に置き、大きな指揮権を与えなければならない。しかし、それは逆に習近平にとって最大の政治的脅威になり得る。ロケット軍や軍の装備部門、中央軍事委員会の高官が相次いで粛清されている。これは国防動員法では根本的に解決できない問題だ。法律によってトラックを徴用し、石油を備蓄し、企業にミサイル生産への転換を命じることはできる。しかし、習近平の軍幹部に対する不信を法律で解消することはできない」と指摘した。

法改正を受け、中国のネット上では批判が広がった。「悪法だ」との声のほか、最近相次ぐ旅券の管理強化や資産調査などと結び付け、「今度は徴用や統制まで始めた。中共は完全に閉国するつもりなのか」とする書き込みも見られた。