中国公務員試験 330万人超が応募 競争倍率6千倍超の職種も 

2026/10/26
更新: 2026/10/26

中国の2027年度国家公務員採用試験の出願受付が終了した。一部の人気職種に応募が殺到し、競争倍率が6千倍を超える職種もあった。吉林省の出入国・国境警備機関が募集した採用予定1人の職種では、6千人以上が資格審査を通過した。

一方、締め切り直前になっても応募者が一人もいない職種が数十件あり、応募が集中する職種と希望者が集まらない職種との間で、大きな差が出ている。

331万人超が応募 競争倍率6千倍超の職種も

中国の2027年度国家公務員採用試験は、10月24日午後6時に出願受付を締め切った。全国の応募者は331万5千人に達し、300万人以上が資格審査を通過した。採用予定人数は3万5691人で、資格審査通過者数に基づく平均競争倍率は約85倍となった。

応募者数の上位10職種には、いずれも3400人以上が応募した。

最も応募者が多かったのは、広西出入国・国境検査総站の百色国境管理支隊が募集した警察官職(1級警長以下・区分5)で、9171人が応募した。

次いで、成都鉄道公安局・西昌鉄道公安処の現場警察官職が6422人、吉林出入国・国境検査総站の延辺国境管理支隊が募集した警察官職(1級警長以下・区分17)が6072人だった。

資格審査の通過者数でも、広西の百色国境管理支隊が9118人で最多となった。

2位は吉林省の延辺国境管理支隊で、6061人が資格審査を通過した。採用予定人数は1人で、競争倍率は6061倍となった。

3位は生態環境部の華東核・放射線安全監督站が募集した核・放射線安全監督職(1級主任科員以下)で、5700人が審査を通過している。

ほかの職種でも高い競争倍率となった。

中国共産党(中共)国家統計局河南調査総隊に所属する鞏義調査隊の1級科員には、採用予定1人に対して5500人以上が資格審査を通過した。

文化・観光部資源開発司の資源調査担当職(1級主任科員以下)でも、採用予定1人に対し、4700人以上が審査を通過している。

「揚子晩報」によると、江蘇省では10月24日午後6時までに10万957人が応募した。

このうち、国家税務総局の常州高新技術産業開発区税務局が募集する行政法執行職(1級行政法執行員・区分2)には、採用予定2人に対して3321人が応募し、競争倍率は約1661倍となった。

ほかにも、南京江北新区税務局、高郵市税務局、漣水県税務局などの行政法執行職で、競争倍率が千倍を超える職種があった。

83職種は応募者ゼロ 海事局や鉄道公安局などに集中

一方、応募が集中する職種がある反面、締め切り直前になっても応募者が一人もいない職種があった。

中国紙「羊城晩報」によると、10月24日午後4時時点で、83の募集職位に応募者がおらず、採用予定人数は計101人に上った。

応募者ゼロの職位は、主に海事局、鉄道公安局、出入国・国境検査機関などに集中していた。

福建省、広東省、広西チワン族自治区、黒竜江省、浙江省などの海事局や、長江流域を管轄する海事機関で、応募のない職位が確認された。

また、北京、ハルビン、フフホト、南昌、南寧、瀋陽などの鉄道公安局でも、応募者ゼロの職位が複数あった。

「北京青年報」によると、一部の気象局や国家統計局の地方調査機関、税関でも応募者がゼロの職位があった。

これらの職種では、応募できる専門分野が限られるほか、船上での作業やへき地勤務、交代制勤務など、厳しい勤務条件が求められる場合がある。

勤務地が交通の不便な地域にあることもあり、応募条件を満たす人が限られることが、希望者の少なさにつながっているとみられる。

海事局や鉄道公安局、国境警備機関、一部の気象局などで応募者ゼロの職位が確認されたことで、勤務条件や応募資格の厳しさにも関心が集まっている。

ただし、応募者数だけで、特定の関係者を対象とした採用や、形式的な募集が行われていると判断することはできない。実態を把握するには、各職位の応募資格や採用手続きを詳しく調べる必要がある。

方暁