悪魔が世界を統治している 九評編集部:悪魔が世界を統治している

第十四章:大衆文化―退廃と放縦

2019/10/19
更新: 2022/05/23

目次

序文

1. 共産党文化

2. 共産主義による転覆―西洋の大衆文化

3. 大衆文化と社会の混乱
a. ヒップホップとロックンロール
b. 薬物乱用
c. ポルノ
d. ビデオゲーム
e. 暴力文化
f. 退廃的なファッション

結論

参考文献

 

序文

 

神は人類を創造し、長い歴史を通して、人類が依りどころとすべき正統な文化を与えた。世界にはさまざまな文化が存在するが、その核となる部分は著しく似通っている。東洋でも西洋でも、すべての民族は美徳を重んじてきた。誠実、思いやり、寛容、正義、節度、謙虚、勇気、無私、これらは全世界の国家が敬意を表し、先祖代々、古典を通して継承してきた価値観である。これらの徳に共通するのは、神への敬慕と神の戒めに対する忠誠心である。なぜならば、人類が所有し体現すべき文化と道徳規範を与えたのは神だからである。これが、普遍的価値観の源である。

アメリカの建国の父たちは、道徳と倫理を大いに重んじた。ジョージ・ワシントンは大統領になるずっと以前、『交際と会話における礼儀正しさと行動規則』(Rules of Civility & Decent Behavior in Company and Conversation)と題する110の規定を個人的に出版した。【1】 細かな部分は時代と共に変更されているが、この規定には多くの普遍的な理念が含まれている。例えば、神や神に関する事を話す時は恭しくすること、道徳を維持すること、他人に敬意を払うこと、謙虚になること、他人に適切に対応すること、公共道徳に注意を払うこと、他人の感情や興味を害さないこと、いかなる場所でも礼儀正しく振る舞うこと、身なりを整え品格を示すこと、報復は避けること、陰で他人の悪口を言わないこと、他人の智慧や良い所から学ぶこと、自身の良心に従うこと、等々である。

同様に、ベンジャミン・フランクリン(Benjamin Franklin)が示した13の美徳は、節制、沈黙、秩序、決意、節約、勤勉、誠意、正義、節度、清潔、落ち着き、貞節、謙遜である。これらの理念は、ワシントンが示した110の規定と一致している。【2】

1950年代以前、一般の人々の道徳は、ほぼ共通の、それなりの基準に達していた。東洋でも西洋でも、人々は人類が持つべき伝統と習慣を維持していた。共産主義が中国の貴重な遺産を破壊し、エリートを虐殺し、系統的に道徳を堕落させた1949年以降も、共産党が権力を樹立するまでは、中国人の多くが伝統を守っていた。
共産陣営が拡大すると、共産主義はさらに戦略を展開した。1960年代以降、東洋でも西洋でも、人々の道徳は一瀉千里の勢いで滑落した。

1966年、共産党の文化大革命は「破四旧」と共に始まり、その後すぐにアメリカではカウンターカルチャー(対抗文化運動)と反伝統運動が起こった。若者を中心とするその運動は世界中に広がった。この世界的な社会運動の目的は、伝統を破壊し、長い間維持してきた道徳基準から人類を逸脱させることだった。

当時の政治的・文化的な運動は現代社会に深い傷跡を残している。中国の伝統文化が完全に破壊され、人々の道徳は急速に堕落した。欧米ではロック音楽、薬物乱用、性の解放、淫乱、同性愛、ヒッピー、精神的な空虚感が流行し、西洋の伝統文化に深刻なダメージを与えた。

カウンターカルチャーの真っただ中にいた過激な若者たちは、さらに社会に対抗するための方法を模索した。アバンギャルド芸術、文学、現代的イデオロギー、逸脱した概念などが流行し、人類は伝統文化と人間的な生活からますます遠ざかった。テレビ、パソコン、インターネット、携帯電話などのメディアが人類の放縦と堕落を加速させ、人々を迷宮へと引きずり込こんだ。

過去十数年の世界を観察すると、大衆文化に伴う人類の道徳の腐敗と堕落ぶりは目を見張るほどである。中国共産党は悠久の中国伝統文化を破壊した後、邪悪な「党文化」を作り上げた。この党文化で育った若者たちは、神が与えた伝統文化について全くの無知である。伝統を堅持し、誘惑や買収に屈しない一部の西洋社会を除き、共産主義は世界の人類文化を破壊することにほぼ成功したと言ってもいいだろう。

 

1.共産党文化

 

1980年代の「改革開放」の後、海外に飛び出した中国人の行動は、しばしば外国人を驚かせた。当時、欧米人が持っていた中国人に対するイメージは、柔和で礼儀正しく、謙虚で親切、勤勉でシンプルというポジティブなものだった。しかし、十数年に渡る共産党の洗脳教育により、中国人は完全に変貌していた。彼らはマナーがなく、大声で話し、列に並ばず、公共の場で静かに待つこともできない。禁煙のサインがあっても平気でタバコを吸う。だらしない格好で道端にツバを吐き、ゴミを捨て、容易に人を利用する。

近年、中国人観光客の振る舞いは世界を驚かせている。文化遺産によじ登って傷つけたり、子どもが公共の場で用を足したり、トイレの水を流さなかったり、無料グッズを大量につかんだりする。カフェでは飲食物をムダにし、些細な事で大喧嘩したり、空港でトラブルを起こして飛行機の出発を遅らせたりするケースもある。
中国人に一体何が起きたのか? 中国大陸は一体どうなってしまったのか?

答えは簡単である。中国共産党が革命を発動し、伝統的な道徳、文明、マナーを維持している人々に「搾取階級」というレッテルを貼ったからだ。中国共産党はプロレタリアートの習慣を革命的で良いとみなし、泥だらけで手にタコができた人を知性的と評価した。身体のシラミを「革命の虫」と呼んだ。党のリーダーから一般の幹部までが得意げに罵り合った。そうすることで、彼らは階級意識が高く、革命に忠実であり、大衆に近いことを示した。

従って、共産党は人々に上品で文明的なものを放棄させ、代わりに粗悪な連中の生き方を認めさせた。悠久の歴史を有するかつての礼儀正しい大国は混乱に陥り、いまや名利のために人々が争う国になり下がった。中国は俗悪な集中キャンプに変貌し、共産党文化の見本市と化した。

人類を腐敗させるために共産党文化が造られたといってもいいだろう。「党文化」というのは、共産党の価値観に基づいた考え方、話し方、行動のことである。党文化を指導するイデオロギーは無神論と唯物主義であり、その中には党が注入した逸脱した文化や、古代の邪悪な部分を新たに作り直した要素も入っている。中国共産党は権力を掌握すると、さまざまな手法で伝統文化を破壊し、党文化を強化した。党文化に教育された中国人の考え方は、ますます変異した。

党文化の支配と浸透により、人生のすべての分野(文学、芸術、教育など)が堕落した。党文化は共産党のイデオロギーをそのまま体現している。無神論、闘争哲学、神の存在の否定、正義に対する不信。その代りに、党は天と戦い、地と戦い、人と戦う。邪悪な善悪の基準を植えつけ、人々の考えを歪める。この洗脳工作は、完全な国家テロによって行われる。党の支配下に置かれた人間は、誕生した時から党文化を見聞きし、気づかぬうちに影響を受ける。なぜならば、党がすべての資本を独占しているからだ。継続的に党のプロパガンダに晒された人々は共産党リーダーの作品を読むことを強制され、エリート層はせっせと党文化をさらに強化するテキスト、本、映画、ニュースを制作する。

共産党が中国人を変異させるのにかかった期間は、ほんの十数年である。中国人は党文化で思考し、党の言語で話し、神への信仰を捨て、結果を考えずに行動し、何でも大胆にやってしまう。ほぼすべての人間関係は欺瞞に満ち、悪事には限界がない。ゾンビのような(中身のない)党言語と、日常茶飯事の嘘に圧倒されるばかりである。

50年前、文化大革命の最中に党文化に染まった紅衛兵たちは、今や老年期である。彼らは当時身につけた悪習を、そのまま若い世代に伝えている。党文化に育てられた子どもや青年はずる賢く、海外の同年代より成熟している。年齢が若いにも関わらず、彼らは悪いことをすべて知っている。若者は神を信じず、不道徳で傲慢であり、性的な制約もない。気に入らないことがあれば、すぐに暴力に走る。彼らは無意識に、道徳の破壊に貢献している。伝統文化のルーツを失った中国人は、西洋で起こったカウンターカルチャーの最悪の部分をすべて吸収しているのだ。

党文化は中国人を普遍的価値観から遠く引き離した。中国人の心、考え方、行為は激変し、逸脱した。彼らは通常の家庭、社会、教育、職場などから遥かに逸脱しているため、外国人や非共産国出身の人々とは相容れない。

近年、中国共産党は伝統文化を復活させると宣言しているが、彼らが復活しているのは真の伝統文化ではない。彼らの言う「伝統」は単に外見だけであり、最も重要な中身が抜け落ちている。つまり、神への信仰である。党文化の誘導により、中国人の中には神々に金儲けを祈る者もいる。例えば、河北省易県にある人気の高い「奶奶廟」にはたくさんの神様がいて、どんな願いも聞き届けられるという。官僚になりたい者がいれば「官僚の神様」に、あるいは「裕福の神様」「勉強の神様」また車のハンドルを握る「自動車の神様」もいる。廟で働く人は、「お願いごとの種類に対して足りないと思ったので、(奶奶様を)どんどんつけ加えた」と説明している。【3】

現在、中国にも伝統を復活しようという動きがある。しかし、これほどまでに社会が腐敗している中で、伝統に回帰することはそんなに簡単なことだろうか? 古代の物語からインスピレーションを得た文学や芸術作品が制作されているが、その中身は現代的な観念で汚染されている。俳優は伝統的な衣服を身にまとっていても、演じているのは現代的なドラマである。つまり、伝統文化が単なる見せかけに留まり、真の伝統の意味が薄められている。例えば、最近では中国王朝の宮廷ドラマが流行っているが、中身といえば嫉妬と陰謀渦巻く人間関係ばかりである。それは闘争と憎悪を体現する共産主義そのものであり、歴史の真実を描写しているわけではない。

「西遊記」のリメイク版ドラマも同様である。古典小説の中で悪魔を退治する孫悟空が、なんと現代版では悪魔と恋に落ちてしまうのだ。さらに恐ろしいのは、中国伝統文化について無知な若者たちが、これを伝統だと思ってしまうことである。これが、党が中国の真の神伝文化を破壊した結果であり、十数年にわたって国民を党文化で教育してきた現実である。従って、中国人は闘争の精神が伝統であると信じ、芸術、文学、ドラマにも党文化が充満する。残念ながら、歴史の真実を描写しているのは古代の衣服だけである。

党文化は人々が神を信じないように仕向けるため、社会道徳が危機に瀕している。詐欺、偽造品、毒食品、汚職などは普遍的な現象である。いわゆる山寨とは、有名な外国ブランドのコピー商品のことで、盗み、欺瞞、模倣品、ニセモノという意味合いがある。この言葉はあまりにも流行したため、オックスフォードの中英辞典に加えられた。【4】

「山寨」は、商品だけに留まらず、店ごと真似るケースもある。偽物のアップルストアである。【5】 これらの偽物は、本物のアップルストアそっくりに装飾されている。ガラスの入り口、明るい木の展示テーブル、スチール製の階段の吹き抜け、iPadやその他アップル製品のポスター、さらにアップルの白いロゴが入ったおしゃれな壁。トレードマークの濃紺Tシャツを着た店員は、まるで本当のアップルストアに勤務しているかのようにふるまう。一部の中国人は、どんな悪ふざけも厭わず、金儲けのためなら何でもする。天罰を恐れず、嘘と偽造はすでに主流文化の一つとなった。もし中国で偽造品はダメだと忠告する者がいたら、異様な目で見られるだろう。

また、党文化は言語を破壊した。その中には、大げさな言葉やフレーズも含まれる。例えば「天中天」「皇中皇」「王中王」といった大仰なネーミングのレストラン。もったいぶった文体の小説。政府発信のニュースには「世界一」「歴史上最強」「米国は恐れている」「日本は愕然としている」「ヨーロッパは悔やんでいる」などの言葉が並ぶ。中国のソーシャルメディア微信(ウィーチャット)のニュースサイトも大げさなタイトルが目立つ。以下は、その典型的なタイトルである。「中国の科学技術は最強であり、米国を超えて世界一である」「中国はふたたび世界一を勝ち取った。アメリカの優良株を破り、完全にアップルをやっつけた」「何か大きな事が起こる。中国の魔法の武器がアメリカを恐れさせ、世界を驚かせ、日本を怖がらせる」「中国がまた別の分野で一位になった!歴史的な変革をたったの30年で達成し、アメリカ、日本、韓国を驚愕させた」「華為が世界初の5Gチップを発表し、世界に衝撃が走った!」

プロパガンダ映画「厉害了,我的国!」(仮題:素晴らしい、私の国)とそのテレビシリーズも誇張したトーンで描かれている。映画のメッセージは、まるで全世界が中国に平伏しているかのようである。大躍進の頃、イギリスとアメリカを追い越し、1エーカーあたり5万ポンド生産すると大口をたたいていたプロパガンダそのものである。

誇張する風潮はまさに「偽物、大げさ、虚言」を特徴とする党文化の体現であり、それがネット世代にありありと現れている。基本的には、これもモラルの問題である。1980~90年代の改革開放の頃、西洋から悪の文化が中国に流入した。性の解放、薬物乱用、同性愛、コンピューターゲームなどである。テレビの芸能番組はより下品になった。社会全体が物欲と性欲に溺れる快楽の都となった。

共産党は、中国人を人間以下のレベルにまで貶めた。共産党は、かつて文明が栄え、壮麗で美しかった中国を野蛮な国家に変貌させたのである。

 

2. 共産主義の転覆―西洋の大衆文化

 

自由社会といわれる欧米諸国は文明的な社会だった。男性は紳士的、女性は優美で貞淑であり、人々は互いに誠実で友好的だった。共産主義は、この西洋文明を破壊する陰謀を企てた。彼らは暴力や専制政治で西洋社会を破壊することはできなかったが、中国で行ったように、マスカルチャー(大衆文化)を利用して人々にネガティブで反抗的な思考を植え付けた。この手法で、共産主義は伝統を破壊し、公衆のモラルと個人の道徳心を堕落させた。

第二次世界大戦で連合軍が勝利し、人々が歓喜に包まれている間に、一部のグループはイデオロギーと文化を広げようと懸命に働いていた。戦争を振り返り、あらたなイデオロギーの到来を待つ間、彼らは神との絆である伝統から人々を系統的に切り離した。

第二次大戦後、1950年代にアメリカ文学界で異彩を放つビート・ジェネレーションが登場した。彼らが、社会にダメージを与えることを目的とする芸術や文学運動の元祖である。ビート・ジェネレーションは社会の偽善や道徳の堕落に対して憤りを見せる一方、冷笑的に全てを拒絶し、伝統的な道徳を覆した。多くのビート・ジェネレーションのメンバーはニヒリスト(虚無主義)で皮肉屋である。彼らは制約のない自由を要求し、好き勝手な世界観を構築する。伝統的な美徳を拒絶し、オカルト現象や薬物、犯罪に手を染める。秩序のない気ままな生活を送る。彼らのブルジョワジーや資本主義に対する過激な批判は、西洋社会に浸透していた共産主義イデオロギーと共鳴した。その結果、ビート・ジェネレーションは共産主義にとって都合のいい道具となった。

多くのビート・ジェネレーションは共産主義と社会主義イデオロギーの影響を受けている。例えば、ビート・ジェネレーションを代表する小説家のジャック・ケルアック(Jack Kerouac)は、無名時代に『社会主義者の誕生』(The Birth of a Socialist)という短編小説を書いている。内容は、資本主義に対する彼の反抗心である。【6】 もう一人の代表格は、詩人のアレン・ギンズバーク(Allen Ginsberg)で、彼は後に共産主義者になったことを肯定し、(第二章を参照)小児性愛を支持していた。彼らの作品は伝統的な手法を無視し、下卑た言葉と無秩序な文体が特徴である。ビート・ジェネレーションは伝統的な規範と理念から逸脱した最初のグループであり、後の1960年代に欧米を席捲したカウンターカルチャーの先駆けとなった。

1960年代、ビート・ジェネレーションから派生したヒッピー、パンク、ゴスなどのサブカルチャーが生まれた。このカウンターカルチャーは都会の若者の心を掴み、多くは暴力、薬物、乱交、奇妙なファッションに溺れた。最終的には虚無感や死の誘惑に引きずり込まれた。

1968年、カウンターカルチャーはマーチン・ルーサー・キングやケネディー大統領の暗殺、また長引くベトナム戦争と共に、最盛期を迎えた。1968年春、2000人のヒッピーがサンフランシスコのゴールデンゲートパークに居座り、昼夜を問わず、ロック、歌、詩、ヌード、薬物などで社会に抗議した。

1969年夏、40万人以上の人々がニューヨーク市北西部の農場で開かれたウッドストックフェスティバルに集まった。参加者が叫んだのは、「愛」「自由」「平和」。ロックの音に酔いしれた聴衆は放蕩と快楽に耽り、俗悪で退廃した、道徳の堕落した人間社会を作り上げた。ニューヨークのセントラルパーク、サンフランシスコのゴールデンゲートパーク、そしてこのウッドストックは1960年代におけるアメリカのカウンターカルチャーを象徴するイベントと言われた。

アメリカのカウンターカルチャーが盛んな頃、フランスでは「五月危機」と呼ばれるもう一つの混乱が起こっていた。事の発端は、若い学生が伝統的な道徳や文化に反抗したことだった。当時、学校は男女交際を禁じ、学生たちが互いの寮を行き来することも制限していた。学生が求めたのは、この規則を撤廃すること、さらに寮生たちの男女交際の自由だった。フランスの社会主義者や共産党が学生の支持を表明した。若者たちは反乱を起こし、古代から人類に受け継がれてきた道徳規範を自ら破壊した。

1960年代、革命の中心は二つ存在した。一つは文革が盛んだった北京で、もう一つは五月危機が起こったパリである。五月危機は西洋の文化大革命といわれた。当時、中国人学生は横断幕を掲げ、遠くにいるフランス人学生を支持すると叫んだ。一方、遠くのパリでは「西洋の紅衛兵」のごとく、緑色の軍帽とユニフォーム、および赤色の腕章を身に付け、中国の毛沢東を崇拝した。彼らは毛沢東の大きな肖像画を掲げ、「三つのM」(マルクス、毛、マルクーゼ)をイデオロギーの模範としたのである。【7】

1960年代、日本でも独自のカウンターカルチャーが起こった。当時、学生の間で幅を利かせていた全学連は日本共産党の強い影響下にあった。一方、日本共産党もまた、中国共産党や中国紅衛兵の支配を受けていた。全学連はさまざまなカウンターカルチャーの抗議活動を行い、日本赤軍や全共闘など他の左翼組織とも深い繋がりがあった。彼らが起こした数々の暴力事件は日本社会を騒然とさせた。【8】

似たような混乱は南米でも起こった。キューバ共産党の影響のもと、三文化広場に集まった学生たちが小規模な集会を開いた。その他の左翼学生グループは、五月危機にいるパリの学生に電報で応援メッセージを送った。

ほとんどの人は、これらの運動を偶然と考えるかもしれない。しかし、世界を俯瞰すれば、東洋と西洋で起こったすべてのカウンターカルチャーは、共産党が社会道徳を堕落させるために企んだ陰謀だったことがわかる。神が授けた伝統的な道徳と価値観は、数千年間受け継がれていた。しかし、世界的な共産主義運動がそれに深刻なダメージを与えた。これらの運動は、人々の不満を煽り、社会を狂乱の渦に巻き込み、伝統的な道徳と思想を破壊するために画策された。中国五千年の伝統文化は崩壊した。文化大革命の「破四旧」で徹底的に破壊されたからである。

西洋のロック音楽、薬物乱用、性の解放、堕胎、乱れた衣服、アバンギャルド芸術はすべて伝統的な習慣と正統な信仰からの離脱である。さらに同性愛や乱交など異常な性行為が流行し、西洋社会全体に打撃を与えた。西洋の神伝文化は消滅した。輝かしい西洋文明の栄華は消え去った。

 

3. 大衆文化と社会の混乱

 

伝統文化に対する打撃と破壊により、反伝統的でネガティブなイデオロギーが徐々に浸透し、混乱をもたらした。現代のアメリカ社会を異常な混乱状態にした、歪んだ文化について以下に列記する。世界の大衆文化を牽引するのはもちろんアメリカである。変異したアメリカ文化が造りだした代物は、強大な負の影響を世界中に与えた。既述したように、一部の悠久の伝統文化を誇る保守的な国々、例えば中国や日本なども、アメリカの歪んだ大衆文化に抵抗できず、あるいは積極的に模倣したりする。その結果、ふしだら、放縦、反抗的な態度、反社会的な行動、道徳観の欠如、冷笑、身勝手、退廃が世界中に広がった。

a. ヒップホップとロック音楽

伝統的な音楽は人類を啓蒙し、徳を養い、人々の心身に健康をもたらす力がある。音楽の効能により、社会は平穏になり、人々は自然と調和した。神を称える美しい音楽が好まれ、無調で混乱した淫らな音楽は忌み嫌われた。しかし、今日の大衆文化は驚愕するほど腐敗した内容に溢れている。その代表格がヒップホップとロックンロールである。

ヒップホップが生まれたのは1970年代のニューヨークである。ストリート音楽として誕生したこのジャンルは最初に黒人に受け入れられ、後にラテン系やジャマイカ系アメリカ人の間で流行した。ヒップホップ歌手とラッパーは社会や政治に対する不満をリズムに乗せて歌う。多くの貧困層、特に暇を持て余している人たちがそれに群がった。つまり、ヒップホップやその他の類似するもの、例えばブレイクダンスやグラフィティ(落書き)などは貧困と退屈から生まれたのである。ラップの歌の内容は主に暴力、銃、ポルノ、猥褻、退廃、人種差別、貧困などで、それらがリズミカルなビートに乗って賛美されているのである。

過去十数年間、ラップとブレイクダンスはニューヨークから世界へと広がった。ヒップホップはアジア、ヨーロッパ、アフリカの大衆文化の一部となった。歌の内容は明らかに淫乱、殺人、暴力、麻薬など不道徳であるにも関わらず、世界中で評価され、著名な劇場で公演するグループもある。

ブロードウェイの「ハミルトン」は、アメリカ合衆国の初代財務長官を務めたアレクサンダー・ハミルトンの生涯をヒップホップで表現したミュージカルである。この作品は数々の賞を受賞し、ワシントンのケネディー・センターでほぼ3カ月間公演された。ブロードウェイではかつてない興行収入を記録し、高値のチケットが飛ぶように売れた。【9】

ロックンロールの誕生はヒップホップより早い1940年代である。リズムの上に言葉が乗るビート音楽のヒップホップと異なり、ロックンロールはボーカルの後ろにドラムやギターの音が響く。ロックンロールはビート・ジェネレーションと密接な関係があり、数多くのロック歌手が彼らの作品から啓発を受けている。

1960年代、ロックンロールはカウンターカルチャーのテーマソングとなった。そのリズムは聴衆を狂わせ、非理性的な精神状態へと誘う。奇異な電子ギター音、ヒステリックな歌声、けたたましいドラムの音は、聞き手を官能的な衝動と欲望に溺れさせる。理性のタガが外れると、世間の目を気にして抑制していた悪の部分が放出する。多くの場合、聞き手は単に自分の身を低次元生命に委ねているのである。

さらに悪いのは、ロックンロールの主流は皮肉的な態度であり、ロックの派性ジャンルはさらに破壊的な行為を促していることである。派性ジャンルのサイケデリック・ロックは麻薬による幻覚を体現化した音楽である。また、一部の派性ロックは反抗、自殺、暴力、同性愛、淫乱、不倫、非婚を奨励する。歌詞は猥褻や性交渉を大っぴらに主張し、悪を称え、神を罵る。

あるロックスターは有名な歌の中で、少女に対するセクシャルハラスメントを正当化した。その結果、聴衆は性的虐待や淫乱に対して寛容になった。彼の歌詞は闘争に溢れている。「ヘイ!俺の名は邪魔ものさ 叫びまくってやる 王を殺してやる 使用人たちを解放するんだ!」(ローリング・ストーンズ「Street Fighting Man」より)。また、別の歌のタイトルは「悪魔を憐れむ歌」(Sympathy for the Devil)、さらにアルバムの名は「魔王賛歌」(Their Satanic Majestic Request)である。また別の人気スターの歌「地獄のハイウェイ」(Highway to hell)の歌詞は「ねぇサタン ツケは払ったよ….俺は地獄へ続くハイウェイに乗っているんだ」である。一部のロック音楽はあからさまに社会主義と共産主義を賛美する。有名な歌「イマジン」は聴衆に対して、天国、地獄、宗教、国、私有財産のない地上の楽園(つまり共産主義)を「想像してごらん」と呼びかける。

宗教団体でさえも、ロックンロールが巻き散らすネガティブな影響に抗うことができない。キリスト教の讃美歌は神を称える内容であり、以前はロックなど入りこむ余地はなかった。しかし、近年の教会は若者を惹きつけるために、ロック風の現代的な音楽を取り入れた。いわゆる「コンテンポラリー・クリスチャン・ミュージック」(現代的キリスト教音楽)である。【10】

ロックンロールから派生したのは、不倫、暴力、退廃、薬物乱用、腐敗、そして神への信仰の放棄である。伝統的な道徳と信仰のもとで禁じられていたことが、ロックの流行とともに蔓延した。

b. 薬物乱用

薬物乱用は今や世界的な問題に発展している。初期の頃、欧米での大規模な薬物問題のルーツはカウンターカルチャーだった。ブルジョワジーの道徳に反対するヒッピーたちはすべての伝統を解体し、破壊しようとした。彼らは独自の信仰、道徳基準、ライフスタイルを模索していた。彼らがスピリチュアル体験のよりどころとしたのはLSDやシロビシン、マジックマッシュルームなどの薬物である。高揚してハイになりたい時はアンフェタミンやコカイン、落ち着いた気分になりたい時はヘロインやバルビツールなどが使用された。薬物は使用者を現実世界から引き離し、異次元にトリップさせる作用がある。

カウンターカルチャーの最中にいた多くの若者たちは東洋哲学やその修煉法に魅せられた。彼らは、サイケデリック(薬物による幻覚症状)を利用すれば、心身の鍛錬や座禅などの厳しい修行を経なくても、簡単に悟りに到達できると考えたのである。LSDを摂取すれば簡単に異次元体験ができるが、それは偽物であり、彼らが真の悟りを得ることはない。実際、それらの薬物は彼らの身体を低次元生命に委ねるだけに過ぎず、それは本物ではなく、正統な修練法でもない。残念なことに、真に修煉をめざす人たちが、それらの疑似体験を本物であると勘違いし、曲がった道へ進んでしまう。

多くのポップ歌手やロックスターたちが薬物の過剰摂取により20~30代で亡くなっている。現代アメリカ史において、おそらく最悪で最も長引いた戦争は薬物戦争である。アメリカはこれまでに、数百万人に上る違法薬物の密売人たちを監視し、逮捕してきた。政府は薬物使用に対して何度も警告しているが、犯罪は減っていない。2000年以降、30万人を超えるアメリカ人がオピオイド(医療用鎮痛剤)中毒により死亡した。2017年10月26日、トランプ大統領はオピオイド乱用問題で国家の非常事態を宣言し、厳格な法執行で対処すると述べた。【11】

10代の薬物乱用に関する国立研究所が2017年に発表した報告書によると、学生の間でマリファナが蔓延している。12年の学生(16~18歳)のうち45%はマリファナを一度だけ使用したことがあり、37.1%は過去に使用したことがある。高校の上級生のうち71%が、マリファナは無害だと答えている。【12】

エクスタシーやマリファナが若者の間で一般的になると、より強力で新しいタイプの薬物が現れてきた。例えば、フェンタニルはヘロインより遥かに強力である。致死量のヘロイン30ミリグラムはフェンタニル3ミリグラムに相当するため【13】、フェンタニルは化学兵器と呼ばれている。実際、このような破壊的な薬物がアメリカの路上で蔓延し、オピオイドを超えるペースで人々を殺している。

2016年の国立薬害研究所の報告書によると、2016年に薬物摂取で死亡した6万5千人のうち、フェンタニルが死因とされるのは2万人に上る。【14】 中国からの密輸も報告されている。2018年7月、フィラデルフィア港の職員は中国発の貨物の点検中に110ポンドのフェンタニルを押収した。末端価格にしておよそ170万ドル(約1億8千万円)である。【15】

一方、中国でも薬物問題は深刻である。薬物製造、乱用、また合成薬物が蔓延している。さらにネット販売は無法地帯である。2015年の中国国家麻薬管理委員会(CNNCC)の報告書によると、違法薬物の利用者は1400万人を超えるという。近年ではサラリーマンやフリーランス、芸能人、公務員の間でも広がっているため、実際の数字はそれを上回ると推定される。【16】 CNNCCの報告書によると、同委員会は14万件の麻薬犯罪を取り締まり、5534件の密売グループを摘発、16万9千人の密売容疑者を逮捕、89.2トンの薬物を押収した。警察は87万件に上る奇襲作戦を実行し、34万人の新たな薬物乱用者が摘発された。【17】

薬物使用者は理性を失う。薬物は常習性が高く、中毒になりやすい。中毒者は多くの場合、家族、仕事、キャリア、友人関係、信用、評判を失う。一部の者は犯罪に手を染める。薬物使用や密売に関わることは、個人だけでなく家族を傷つけ、国家に大損害を与える。薬物問題は現代社会を蝕む要素の一つである。

c. ポルノ

共産主義が主張してきたさまざまな革命の中で、最も声高に叫ばれたのが性の解放である。政治的な権力を奪うのは、社会に対する有形の革命形式である。一方、性の解放は、共産主義が人間の内部にしかけた革命である。

フロイトは、すべての欲望と興味は性的欲求からくると提唱し、性の解放に対する理論的な根拠を与えた。また、経口避妊薬の登場により、セックスと繁殖のための性交が分離された。性革命は伝統的な道徳に打撃を与え、過激なフェミニズム、中絶、婚外交渉、同性愛などをもたらした。これらすべては神が与えた社会秩序に恐ろしい損害を与え、それに伴っておびただしい社会悪が出現した。

性の解放は歪んだ概念を生んだ。快楽のためのセックスや性商売は基本的人権だという誤った概念である。これにより、人々は伝統的な性に対する倫理観と規律を乱され、セックスが単なるゲームあるいは娯楽と認識するようになった。人類はただセックスだけの道具となり、ポルノの浸透と共に、社会は甚大なダメージを受けた。

1950年代に発刊された雑誌「プレイボーイ」は、性の解放に大きく貢献し、ポルノが巨大ビジネスになることを示した。1969年の反戦ムードの中、「戦争をやめて恋をしよう」というスローガンが流行した当時、初のポルノ映画「ブルー・ムービー」が登場した。1969~84年の「ポルノチック」時代、ロック音楽と伝統の否定が欧米で流行した。

今日、ポルノ産業市場は凄まじく巨大である。世界のポルノ産業の売り上げは年間1千億ドル、アメリカだけで100億~120億ドルである。【18】 1970年代、ポルノ映画はいかがわしい成人向け映画館でのみ放映されていた。1980年代までに、VHSの普及とともにポルノが一般家庭へ届くようになった。1990年代、インターネットやスマートフォンの普及により、ポルノが簡単に手に入るようになった。

日本はポルノがすでに社会の一部として常態化し、スーパーやコンビニエンスストアの雑誌売場に整然と並べられている。テレビの深夜番組ではポルノ俳優の特集が組まれている。ポルノ女優が10代のアイドルとして持てはやされ、堂々とメディアに登場する。日本のポルノ産業は、アジア全体にネガティブで深刻なダメージを与えた。

インターネットとスマートフォンがポルノ産業に大変革をもたらした。1980年代に一般的な成人が目にしたポルノは、いまや一瞬で子どもたちの手に入る。かつて子どもたちは放課後にサッカーをしたり、その他のゲームに興じたりしていたが、いまや彼らはポルノを視聴するのである。ネットのポルノに夢中になったイギリスの12歳の男子が、妹をレイプする事件があった。【19】 この事件に関わった検察官は、「この種のケースの裁判が増えている。若者たちが簡単にハードコア・ポルノを入手するようになったからだ」と話している。

ポルノに晒された子どもたちは、性行為中毒、性衝動・性的興味の早期発達、性犯罪、道徳観の喪失に見舞われやすい。彼らは性交渉と結婚は別物であり、性欲はサービス産業で満たせばいいと考える。ポルノで描写されている性交がノーマルな行為だと信じる。ここから、性的な逸脱および変異した行為を普通だと認識するようになる。

ヨーロッパの多くの国々では、売春は合法である。多くのヨーロッパ人は売春を一つの仕事と捉えている。1969年、デンマークは世界で初めて売春を合法化した。厳しい規制を敷いていたノルウェーも2006年に売春の合法化に踏み切った。【20】 デンマークでは、一部の買春に対して政府の助成金がつくこともある。例えば、障害者が申請書を提出して売春宿に行くと、支払いは納税者が負担するという仕組みである。つまり、彼の「平等の権利」を保障するためである。【21】 この種の仕組みを初めて提唱したのは、19世紀の空想的社会主義者シャルル・フーリエ(Charles Fourier)である。

かつて禁欲と自制の国として知られ、性の話題はタブーとされていた中国も性革命の波に乗った。中国共産党の「改革開放」政策の中で、経済や政治体制を遥かに超えて、開放に「大成功」したのは性の解放である。中国は30年の間に、「革命的な統制」から完全な「性の解放」へと変貌を遂げた。売春ビジネスが溢れ、裕福なビジネスマンや高位の官僚ほどより多くの愛人を囲う。

世界の製造センターでもある中国は、大勢の売春婦を輸出している。主な輸出先は日本、マレーシア、中近東、アメリカ、ヨーロッパ、アフリカである。2018年のサブサハラアフリカおよび南アフリカ諸国における中国人売春婦は13000~18500人と推定されている。【22】

南アジアと南米諸国も同様である。多くの都市がセックス・ツアーの観光スポットであり、違法であるにも関わらず、性産業が経済成長に欠かせない要素となっている。エジプト、チュニジア、スーダンなど宗教的に厳格なイスラム諸国においても、密かに性ビジネスが営まれている。

ポルノが氾濫した社会の末路は、家族と婚姻の崩壊である。「静かな家族殺し」といわれる所以である。ポルノを観賞する人は健全な家族関係に対する興味を失い、性的衝動や欲望を抑えきれず、往々にして婚外交渉でしか満足することができない。【23】

2004年の上院公聴会の時、パット・ファガン博士(Pat Fagan)は離婚専門の弁護士から得たデータを発表した。それによると、離婚したケースのうち56%は、どちらかが「インターネットのポルノに異常なほど興味があった」という。【24】

2016年のアメリカ社会学会(the American Sociological Association)年次総会時に公表された研究によると、どちらか片方がポルノ観賞をする夫婦は、どちらも観賞しない夫婦に比べて離婚率は2倍になるという。研究によれば、もし夫がポルノ観賞をする場合、離婚率は5~10%上昇し、妻が観賞する場合は6~18%である。また、年齢が若いほど離婚しやすいという。【25】

1950年代以前、東洋でも西洋でも、婚前交渉は恥であり、神の戒めに対する重大な違反であると考えられていた。社会的な圧力や世間の目が淫らな行為を抑制していた。もし若い男女が子どもを宿した場合は責任を取り、結婚して家族になることが前提だった。当時、女性に子どもができたら、男性はその女性と結婚することが当然であると考えられていた。【26】 過ちを犯したら、その責任を取ることを求められた。

しかし、1960年代、道徳の腐敗と性の解放と共に、婚外妊娠が急増した。ポルノ産業が大衆に与えた影響が大きかったため、これらは正しいことのように思われた。1964年、先進国における婚前妊娠はだいたい10%以下だった。2014年までに、その数字は3倍に増えた。アメリカでは、婚外妊娠の数字は平均して40%に上り、アフリカ系アメリカ人では71%である。2016年、1億4000万人の新生児のうち、15%にあたる2100万人の母親は未婚である。【27】

シングルマザー、婚外妊娠、離婚は貧困に繋がりやすい。これらの家庭が、さらに社会保障費の負担を増やすのである。

d. ビデオゲーム

多くの子どもたちが何時間もビデオゲームに興じている。ゲーム企業は、よりリアルでダイナミックな、双方向型ゲームを開発する。最近のゲームはより暴力的でエロチックである。子どもだけでなく大人たちでさえもゲームに嵌り、両親や学校、政府にとっては頭痛の種である。ゲームは子どもから大人まで、すべての年齢層が興じる大衆文化の一つである。しかし、これは一体何の文化だろうか。それは破壊の文化であり、薬物と何ら変わらない。ゲーム中毒者は、その欠点を冷静に、客観的に見ることができない。ゲームを単なる娯楽あるいは気晴らしとみなし、勝ち進むまでやめられない。相手を打ち負かせば、次のレベルに進み、また同じことの繰り返しである。

現在流行しているほぼすべてのゲームの画像とストーリーは、暴力崇拝、殺人、冷血的あるいはエロチックである。簡単に言うと、ゲームは人間の悪の心に訴えかけるのである。これらすべては、成長期にある10代や若者に甚大なダメージを与える。ゲームは殺人、破壊、暴力、闘争によって人を興奮状態にする。若者はこれらの邪悪に鈍感になり、不健全な思想や行為に耽ったり、犯罪に走ったりする者も出てくる。

オンラインゲームはさらに病みつきになりやすい。かつて、ゲームは単なる暇つぶしの娯楽だった。しかし、今日のオンラインゲームは互いに競い合うスポーツに進化した。従って、オンラインゲームは子どもたちにとって、社交の場になったのである。大勢のプレーヤーがライブ参加できるこのバーチャルの世界に、子どもたちは夢中になってしまうのだ。

巨大なエネルギーと資金がゲーム産業に投じられている。ゲームを持たない子どもは友達の輪に入れない。多くの親たちは意に反してゲームを買い与え、子どもたちがゲームに嵌っているのを見守ることしかできない。子どもたちはゲームに時間を費やす一方、その他のやるべき勉強、課外活動、人間交流を疎かにする。子どもたちはゲームの虜になってしまう。

ある学者は自分の家族の状態をつぶさに観察した。彼の12歳になる息子は週末に、宿題を終えたあと数時間だけビデオゲームで遊ぶことを許された。もし、子どもが自由に好きなだけ遊ぶことを許されたなら、彼は食事もとらずシャワーも浴びず、常にゲームで遊んでいるだろう。学者はビデオゲームが若者の余暇の時間全てを奪っていると指摘する。特に、低収入で教育のあまり高くない青少年はビデオゲームに満足感を得る一方、現実世界には興味を示さない傾向がある。【28】 アメリカやその他の先進諸国ではよく見られる現象である。

学者は、ビデオゲームに嵌る青少年は親に依存し、経済的に社会で自立することを拒んでいると指摘する。これらの青少年が成人しても、ビデオゲームが彼らの社会的自立を助けることはない。ゲームに多くの無駄な時間を費やした結果、彼らにはよい仕事を得るためのスキルも何もないからである。このような親の下に生まれた子どもは、両親から何の助言も得られない。従って、ビデオゲームは健全な人間生活を脅かす代物なのである。

ビデオゲームはスピリチュアルな麻薬である。もちろん、ゲームは世界中で禁止されているハードなヘロインとは異なる。ゲーム開発は、いまや巨大産業である。麻薬を製造する会社は次世代に打撃を与え、ゲームを信奉する国家は、国民の将来を破壊している。

インターネットとスマートフォンの発達により、ゲーム市場はさらに拡大した。2018年4月のマーケットリサーチ会社Newzooのレポートによると、2018年の世界ゲーム市場は1379億ドル(約15兆円)規模になると予測され、前年比13.3%の上昇だという。ゲーム市場の過半数がモバイルゲームであり、収益の91%がデジタル配信である。

また、同レポートによると、ゲーム市場は今後10年間にわたって年平均二ケタ成長を維持すると予測されている。世界中の国々がGDP成長率一ケタで低迷する中、ゲーム市場だけは活発に伸びている。中でもモバイルゲーム市場は年平均26.8%のペースで成長し、2021年には1064億ドル(約11.6兆円)規模に成長すると見込まれている。世界のゲーム市場規模トップは上から順に中国、アメリカ、日本で、中国は市場の28%を占めている。【29】

神を信仰する人々は、神が人間に生きる方法を与え、その中には人間にふさわしい娯楽も含まれることを知るべきである。正しい道を歩めば、人類は幸福が得られる。反対に、神に背を向け、邪悪な道へと進むなら、人類は見放され、腐敗していく。

スポーツや課外活動などの伝統的なゲームは、自然環境、天候、設備、身体能力などの条件に左右される。通常、プレーヤーはこれらの伝統的な娯楽に対して病みつきになったりはしない。しかし、ビデオゲームは違う。ゲームのプレーヤーはいつでもバーチャルな世界へと誘われ、引き込まれる。寝る間も惜しんでゲームを続けることも可能である。ゲームには人を教化し、啓発する何ものも含まれていない。したがってゲームのプレーヤーは、負の影響下に置かれてしまうのである。

e. 暴力文化

1960~2016年にかけて、アメリカの人口は1.8倍増加し、犯罪件数は2.7倍、暴力事件は4.5倍増えた。【30】

犯罪学者のグラント・デュウ(Grant Duwe)によると、1966年に起きたテキサスタワー乱射事件以前、アメリカにおける乱射事件は25件にとどまり、死者も数人程度だった。しかし、同事件以降、銃乱射事件の被害はより拡大した。【31】 1991年、テキサス州で起きたルビーズ銃乱射事件では23人が殺害され、2017年のラスベガス・ストリップ銃乱射事件では58人が死亡した。事件のたびに死傷者数が増え、被害が拡大している。

1970~2016年までに、世界のテロ件数は650件から13488件に跳ね上がった。2001年の9.11以降、テロ事件は160%の割合で増加した。【32】

われわれが毎日のように目にする暴力シーンが、テロによって現実化している。暴力的な歌詞のヘビーメタル音楽を始め、映画、テレビ、ビデオゲームなど多くの娯楽は暴力的である。映画やテレビがマフィア、ギャング、海賊を主人公に仕立て上げ、本来ネガティブなはずの犯罪者が、魅力的で有能な人物に映る。人々は彼らを拒絶するどころか、崇拝してギャングに加わり、一緒に悪事を働くのである。

ビデオゲームは人々が暴力を崇拝する別の形式を提供した。プレーヤーはゲームの世界で思う存分暴力的になれる。テレビや映画が一方的に暴力文化を伝達しているとすれば、ゲームのプレーヤーは相互に暴力を経験するのである。暴力的なゲームに登場するのは、斬首された頭部、切断された手足、また血まみれのシーンである。これらは既に映画やテレビの限界を超えている。

2013年の研究によると、1985~2012年に制作されたPG-13指定の映画で、銃による暴力シーンは2倍に増えている。【33】 追跡調査によれば、その傾向は今日まで続いている。【34】 2008年のピュー研究所の発表によれば、12~17歳のうち97%はゲームで遊び、3分の2のゲームには暴力的なシーンが含まれていた。【35】

社会の暴力問題が深刻化する中、専門家や学者が解決策を提案し、規制や法の整備強化、またカウンセリングの必要性などを訴えている。しかし、それは単に毒の回った大木の枝先を切り離すだけに過ぎず、その根っこの部分には全く触れていない。

共産主義が故意に大衆文化を浸透させている。暴力と犯罪に対して人々は鈍感になり、一部の者はそれを真似したり、暴力事件を起こしたりする。伝統文化が破壊され、堕落したために、人々の道徳観念は変異した。共産主義が人々を神から引き離し、制限のない欲望に溺れるよう誘導している。これが社会問題の根源である。

f. 退廃したファッション

今日の社会は表面的に、多種雑多で奇怪な衣服、行為を含む大衆文化が溢れている。「表現の自由」とか、「流行ファッション」などと呼ばれているが、実際にはそれ以上の意味がある。これらの現象の裏には、すべて負の要素が潜んでいる。時間が経つにつれて、人々はこの奇怪な現象に慣れてしまい、これら負の要素を当たり前とみなすようになる。以下に、その例を挙げる。

今日、女性のボブ・カットなどのショートヘアーは一般的である。このスタイルの源泉は、1920年代に欧米で流行ったフラッパー(新しい女性を指す俗語)である。女性の権利を主張するフェミニズム運動や性の解放の影響を受け、フラッパーたちは濃い目の化粧にミニスカート、ショートヘアーのいでたちで、ジャズを聴き、強いワインを飲み、性的に奔放だった。ショートヘアーは彼女たちにとって伝統的な女性の役割からの「解放」を意味していた。

ショートヘアーが流行すると、ある著名なオペラ歌手は次のように書いた。「ボブヘアーは単なる新しい髪形じゃなく、私の心を表している。長い髪を切るということは、長い間、女性を縛ってきた鎖の一つを解き放ち、自由への道を進む過程なのだ」【36】  1930年代の大恐慌の頃、このヘアスタイルの人気は落ちたが、1960年代のカウンターカルチャー(対抗文化運動)の時に再び流行し、ショートヘアーの女性が脚光を浴びるようになった。

同様に、男性の長髪スタイルの源泉は、ビート・ジェネレーションとヒッピーである。【37】 長髪の男性は古代にも存在したが、欧米では第一次世界大戦以降、短髪が主流だった。1960年代、カウンターカルチャーが興り、長髪の男性は反抗のシンボルとなった。

1920年代と1960年代、主流社会は若者の反伝統的な衣服やマナーに対してうるさかった。しかし、時と共に、人々は反伝統的な流行に慣れてしまい、進歩主義者の言葉を借りれば、社会は寛容になった。東洋でも西洋でも、伝統的に男女は異なっていた。身体的な差異、社会や家族で求められる役割、衣服や髪形、言葉、マナーまでが異なっていたのである。

社会の階級を消滅しようとする共産主義は、男女の境界をもなくそうとしている。さらに、同性愛やフェミニスト運動が「平等」を掲げ、社会や家族における男女の役割をぼやかそうとしている。両性的なファッションの流行がさらに男女差をぼやけさせ、あるいは反対にする。これらの現象は、伝統的に忌み嫌われていた異常な性行為やふしだらな生活スタイルに対し、人々が受容する社会を形成するための布石である。その結果、さらに伝統的な道徳観念が崩壊する。

数千年の間、東洋でも西洋でも、男性と女性、陰と陽は異なっているのが基本であり、それぞれがいるべき場所があった。共産主義は人類の陰と陽を反転させた。その目的は、道徳の破壊、利己主義の発揚、伝統的な習慣を放棄させることである。

変異した衣服がいくら格好よく映り、表面的に人気があったとしても、その裏には邪悪な目的がある。それはすべて、健全な人間生活に打撃を与えるためである。

例えば、ファッションに敏感な人がセクシーとみなす股上の浅いローライズパンツというズボンがある。これは人類の道徳を堕落させる一つの例である。ローライズの先駆けは、1960年代のカウンターカルチャーと1970年代のディスコ時代に流行ったヒップハガー(股上の浅いズボン。骨盤で止めるように履く)である。そして、1990年代に猥褻な臀部まるだしの「お尻パンツ」が登場した。【38】

もう一つの退廃文化の象徴はグルーピーである。これもカウンターカルチャーの副産物である。1960年代、欧米の流行ロック歌手たちにはグルーピーと呼ばれる熱狂的なファンがいた。彼女たちはスターにつきまとって性的サービスを提供し、バンドのメンバーと乱交パーティーを開いた。【39】 若い女性が流行の犠牲になった。その他、今日人気があるのは、男女差を破壊するスターばかりである。柔弱な男性スター、あるいはその逆もある。これは全て男女差をぼやかすための陰謀であり、退廃した大衆文化の一部である。

さらに、いわゆる最先端といわれるサブカルチャーのパンクがある。ヒッピーと同様に、パンクは伝統に反抗し、ニヒリズム(虚無主義)を推進する。ヒッピーの主流は中産階級の反抗的な若者だったが、パンク信奉者は主に伝統に反対する労働者階級だった。従って、多くのパンク歌手が社会主義を主張した。【40】 反伝統を表現するために、パンクたちはモヒカンを含む奇抜なヘアスタイルとボロボロのファッションのいでたちで、鋲や金具だらけの衣服を身につけた。髪を染め、入れ墨を入れ、全身にピアス穴をあけたり、身体の一部を露出したりした。パンク・ファッションに男女差はない。一部の女性は男性の衣服を身に付け、あるいは逆もある。パンクは現代ファッションの流行に影響を与えている。

パンクはまた、快楽主義(ヘドニズム)を主張する。ある人気パンクのスローガンは「人生は太く短く、死に顔は若く美しく」である。これはまさに、神への信仰を失った表現であり、快楽主義と物質主義に誘導された言葉である。個人も社会もこの快楽主義に対して警戒するべきだが、全く野放しの状態である。

さらに、今日の社会には、数えきれないほどの混沌と意味のない物事が溢れている。お化けや悪魔的なイメージをプリントしたシャツと音楽が流行する。流行りのタトゥー(入れ墨)は醜いイメージばかりである。子どものおもちゃはグロテスクなものが多く、文学、映画、テレビでは悪魔、お化け、オカルトのイメージが大写しである。インターネットは破壊的で享楽的な内容で溢れている。サッカーファンは暴力的な動乱を起こす。これらすべての退廃は暗い負の要素であり、社会の隅々まで浸透している。

 

結論

 

すべての人間には幸福を追求する権利がある。しかし、それは道徳的な範囲にとどめるべきである。過剰な快楽の追及、限度を超えた欲望は、必然的に苦しみ、災難、悲しみを伴う。

伝統的な人類の文化は、適切であれば、ある程度の欲求を禁じたりはしなかった。しかし、伝統的な文化は、人々に自身の欲望を制御し、健全なライフスタイルを送るよう促した。伝統文化は、自然と調和し、伝統的な労働、和やかな家族関係、健全な文明社会、自律と国政への参与、伝統的な芸術、文学、スポーツ、娯楽を伝えた。これら全ては幸福、満足感、個人の心身にとってプラスであり、それが社会全体の利益につながる。

共産主義の究極的な目的は人類の破滅である。この過程の一つは、道徳を腐敗させ、人類の文化から神を取り除くことである。従って、どのような政治体制の下であっても、大衆文化とそのライフスタイルは暗く、ネガティブである。過去数十年の間に、このような大衆文化が東西で造られた。狂騒的な現代社会は多くの伝統文化と道徳を放棄した。人々は欲望に溺れ、際限なく享楽を追及する。利己主義、ヘドニズム(快楽主義)、ニヒリズム(虚無主義)が普通になり、受容され、あるいは最先端とみなされる。これが現代世界を牽引する文化であり、人類は自分たちの真の生存目的を忘れてしまっている。

セックス、麻薬、ロック音楽、ビデオゲームが欲望を刺激し、拡大する。多くの人々がこれらに耽溺し、人生の不幸や挫折から逃れようとする。彼らはふと立ち止まり、考えることをしない。これらの中毒は瞬間的な満足しか与えることができず、より多くの痛みと災難をもたらすのである。薬物乱用は病気、死、精神錯乱をもたらす。乱れた性関係は家庭を破壊し、家族の信用と温かさを失う。ビデオゲームは人々を偽の世界へと連れ込む。中毒者はお祭り騒ぎの中で享楽に耽るが、実際には外来の生命に魂を乗っ取られているだけである。彼を待っているのは、ただ肉体的な死と精神的な腐敗である。

社会と国家も同様である。もし大勢の人々が欲望と快楽に耽溺すれば、災難が降りかかるだろう。

神が人間を創造し、個人に自由意志を与えた。人間は自由を濫用してはならず、堕落の道を進んではならない。人間はその自由を用いて、伝統的な文化と生活を選択するべきである。神は常に人間を見守り、保護している。しかし、人間が正しい道に立ち戻れるかどうかは、それぞれの選択に任されている。

 

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http://www.fashionencyclopedia.com/fashion_costume_culture/Modern-World-Part-II-1961-1979/Hip-Huggers.html.
[39] Kathryn Bromwich, “Groupies Revisited: The Women with Triple-A Access to the 60s,” The Guardian, November 15, 2015, https://www.theguardian.com/music/2015/nov/15/groupies-revisited-baron-wolman-rolling-stone-pamela-des-barres.
[40] David Ensminger, Left of the Dial: Conversations with Punk Icons (Oakland, Calif.: PM Press), 47;Neil Eriksen, “Popular Culture and Revolutionary Theory: Understanding Punk Rock,” https://www.marxists.org/history/erol/periodicals/theoretical-review/19801802.htm.

つづく 第十五章 テロリズムのルーツは共産主義

 

悪魔が世界を統治している

目次

 

序章
第一章   人類を壊滅する邪悪の陰謀
第二章   始まりはヨーロッパ
第三章   東側での大虐殺
第四章   革命の輸出
第五章   西側への浸透(上)
第五章   西側への浸透(下)
第六章   神に対する反逆
第七章   家族の崩壊(上)
第七章   家族の崩壊(下)
第八章   共産主義が引き起こした政治の混乱(上)
第八章   共産主義が引き起こした政治の混乱(下)
第九章   共産主義がしかけた経済的な罠(上)
第九章   共産主義がしかけた経済的な罠(下)
第十章   法律を利用する邪悪
第十一章  芸術を冒涜する
第十二章  教育の破壊(上)
第十二章  教育の破壊(下)
第十三章  メディアを乗っ取る
第十四章  大衆文化―退廃と放縦
第十五章  テロリズムのルーツは共産主義
第十六章  環境主義の裏にいる共産主義(上)
第十六章  環境主義の裏にいる共産主義(下)
第十七章  グローバル化の中心は共産主義
第十八章  中国共産党のグローバルな野望(上)
第十八章  中国共産党のグローバルな野望(下)
おわりに