日本政府 イラン情勢緊迫化を受け「情報連絡室」設置

2026/02/28
更新: 2026/02/28

28日16時、首相官邸(災害・危機管理情報)の公式Xアカウントは、緊迫化する中東情勢を受けて公式声明を投稿した。投稿では「政府は、本日(2月28日)16時00分、イラン情勢等に関する情報連絡室を設置した。関係府省庁が連携して対応してまいります」と発表した。

背景:米・イスラエルによるイランへの軍事攻撃

日本政府が情報連絡室の設置に踏み切った背景には、同日に発生した中東情勢の決定的な悪化がある。2月28日(現地時間)、イスラエルの国防省は「イスラエルへの脅威を排除するため」として、イランに対する先制攻撃を始めたと発表。さらに、米国のトランプ大統領もイランに対する大規模な軍事作戦の開始を発表し、米軍とイスラエル軍が協調して空爆を実施していると報じられている。イランの首都テヘラン中心部では複数回の爆発音が確認され、黒煙が立ち上る事態となっている。

イラン国内では、2025年末から2026年1月にかけて大規模な反政府蜂起が全土で発生しており、当局による武力弾圧や深刻な通信遮断(デジタル封鎖)が継続するなど、極めて不安定な状態にあった。外務省はすでにイラン全土に対して「危険レベル4(退避勧告)」を発出しており、滞在中の邦人に対し、商用便が運航している間に速やかに国外へ退避するよう強く呼びかけていた。

今後の予測

今後の情勢については、軍事衝突の規模や期間によって、世界経済および日本経済に多大な影響を及ぼすことが予測されます。

特に懸念されるのは、原油価格の高騰とエネルギー供給網への打撃だ。日本の原油輸入における中東への依存度は極めて高く、2025年のデータでは93.5%に達している。これらの中東産原油の多くは物流の要衝であるホルムズ海峡を通過しているが、イランが報復措置として同海峡の封鎖や原油インフラへの攻撃に踏み切った場合、深刻な影響が生じる。専門家の分析によれば、事態が「継続的な戦闘」や「内戦」に発展した場合、原油価格は1バレルあたり15〜30ドル、あるいはそれ以上の上昇を引き起こし、高止まりするシナリオが想定されている。

経済産業省資源エネルギー庁が2月16日に発表した「 石油備蓄の現況」によると、2025年12月末時点、日本国内には国家・民間・産油国共同備蓄を合わせて254日分の石油備蓄が確保されており、直ちに燃料が枯渇するわけではない。しかし、事態が長期化すれば、原油価格の高騰を通じて国内の物価上昇や産業活動への悪影響は避けられない。

政府が設置した情報連絡室は、関係省庁と連携しながら、現地の詳細な状況把握、在留邦人の安全確保、そしてエネルギー安全保障に対する影響の分析など、初動対処の要として機能することが期待される。事態は数日内にさらなる急展開を迎える可能性があり、国際社会は最大の警戒をもって今後の推移を注視している。

大紀元エポックタイムズジャパンの速報記者。主に軍事・防衛、安全保障関係を担当。その他、政治・経済・社会など幅広く執筆。