中国では、最も長い大型連休である旧正月明けにもかかわらず、各地で出稼ぎ労働者の「早すぎる帰郷」が相次いでいる。
例年であれば、この時期は仕事探しが本格化する。しかし2026年は様子が違う。仕事が見つからず、都市を離れる人が目に見えて増えている。
鉄道駅では、仕事を探しに来たものの断念し、そのまま帰る人の姿が目立つ。湖北省・武漢(ぶかん)や河南省・鄭州(ていしゅう)、広東省など複数の都市を回っても仕事が見つからず、わずか数日で移動を繰り返す人もいる。求人はあっても月給3千~4千元(約7~9万円)ほどにとどまり、生活費を考えると割に合わないと感じる人も少なくない。
こうした状況は、「世界最大級の雑貨卸売市場」として知られる中国浙江省の義烏(イーウー)でも同じだ。1日12時間働いて時給15元(約350円)という条件に耐えられず、到着後すぐ帰郷を決めた労働者もいた。街は以前より人通りが少なく、夜はとくに閑散としているという。靴や繊維などの工場でも、旧正月後の操業再開が遅れ、仕事そのものが減っている。
影響は労働者だけにとどまらない。出稼ぎ労働者を当て込んでいた飲食店や小規模ビジネスも客足が減り、開業を断念して地元に戻る人が出ている。
その一方で、都市にとどまる若者もいる。地元に戻っても働き口がないため、昼は職探し、夜は空き缶やペットボトルを拾って、なんとか生活をつないでいる。
都市に残っても仕事はない。地元に戻っても収入の見込みは薄い。
どちらを選んでも先が見えない。そんな状況の中で、多くの若者が進む道を見つけられず、ただ時間だけが過ぎていく。

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