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「ペットを大切に」「猫・犬は人類の友達」などのプラカードを掲げ、犬猫料理に抗議する動物愛護団体(China Photos/Getty Images)

「反動物虐待法」で、名物の「犬猫料理」禁止へ 偽善との批判も=中国

 【大紀元日本1月31日】中国は現在、「反動物虐待法」の制定を進めており、犬と猫の食用を禁止する内容が盛り込まれていることが、国内各紙によって伝えられた。中国で初の動物愛護法だが、食文化との衝突や、人権保護意識の連想など、国内で賛否両論の声が上がり、注目の話題となっている。

 報道によると、4月をめどに提出される同法案には、違法に犬と猫を食用した場合、最高で罰金5千元(65万円)または15日以下の拘留に処されることが明記されている。

 これについて、動物保護組織「アジア動物基金」(Animals Asia Foundation)の関係者は歓迎する姿勢を示している。「調理用の犬猫の多くは盗まれてきたもので、背後に巨大な闇市場が存在している。同法案が成立すると、法に基づいて保護活動を行うことができ、心強い」とコメントした。

 中国土産畜産進出口公司も、貿易障壁の取消しや、ダウン製品の輸出入増加につながることから同法案を支持する態度を表明。

 一方、犬肉を食用する習慣は、依然として中国で根強い。犬肉料理で有名な江蘇省徐州市沛(はい)県では、毎年関連産業の売り上げが10億元(約130億円)に達し、従事者も10万人以上。昨年には、同県の犬肉料理が無形文化遺産に登録されている。同法案の制定を受け、県民からは多くの反対の声が上がり、「羊頭狗肉になるしかない」(店頭には羊頭を掲げ、実際には狗(犬)肉を売る)とレストラン経営者らは嘆いている。

 また、猫料理は広東省周辺の食文化で、「活猫水煮」(活きた猫の水煮)という残酷ともいえる料理があり、従来から批判の的となっている。

 食文化との衝突のほかにも、民間から不満の声が強い。法案に関する意見調査のアンケートに答えた一部の市民の間では、「そもそも、動物の権利を守る前に人間の権利をもっと大事にすべきではないか」という政府批判ともなりかねない発言が飛び出している。

 同法案を起草したチームの責任者・常紀文教授の話によると、元々「動物保護法」の名前で案出されたこの法案だが、人間の権利さえ保護されていない現実では動物保護を優先にすることへの疑問から、「反動物虐待法」に変更したという。

 国内紙の「南方日報」で、「動物の権利を保護してから、人間の権利を保護」と題する評論文が掲載され、「人間に対する虐待は普遍的に存在する社会では、人間の基本的福祉さえも保障されていないのに、動物虐待反対や動物愛護の法律を立法するのは、偽善としか思えない」と批判の論調を出している。

(翻訳編集・高遠)


 (10/01/31 11:24)  





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