習指導部、周永康前常務委員を汚職で調査へ 「宮廷諍い劇第2話」

2013年09月01日 13時36分
【大紀元日本9月1日】香港英字紙サウスチャイナ・モーニングポストは8月30日、同月上旬に開かれた中国共産党の非公式会議の北戴河会議で、習近平指導部は、前政法委トップで、政治局常務委員の周永康氏を調査する方針で合意したと報じた。周氏がかつて、四川省と中国石油天然ガス集団でトップだった頃の汚職問題が調査の焦点となっている。

 1976年に文化大革命が終わってから、最高指導部メンバーである政治局常務委員が経済犯罪の調査対象になったことはない。同報道は、周氏に対する取り調べは、党内におけるランクが下の薄煕来裁判よりも政治的影響力が大きいと指摘した。

 報道は「共産党を熟知する」消息筋の話として、調査に踏み込む背景には、周氏一家の多額の蓄財に対する党内の怒りが高まっていることがあるとしている。習国家主席は「徹底的に調査するよう」直々に命令を下したという。

 調査の焦点の一つは、周氏本人とその家族が一連の油田や土地取引により不正利益を得ているのかどうかだ。これらの取引は周氏の息子・周斌氏など周氏の側近が切り盛りしていた。

 党指導部が調査を決定するまで、党規律検査委員会はすでに数ヶ月にわたって証拠を集めていたと同報道。ただ、極めて複雑な人脈をもつ周氏に対する聴取は政局に大きな衝撃をもたらすことが必至であるため、11月に開かれる党18期中央委員会第3回全体会議(三中全会)まで調査結果は発表されないとみている。

 周氏は、収賄と横領、職権乱用の罪で裁判が進行中の薄煕来被告と密接な関係にあったとみられている。昨年11月の党大会で引退してから、周辺の関係者の拘束が相次いでいた。

 同年12月には、周氏がかつてトップを務めた四川省の李春城副書記が、国有企業幹部との癒着を問われ調査を受けた。今年6月には、省文学芸術界連合会の郭永祥会長が「重大な規律違反」で取り調べを受けた。二人とも周氏の側近で知られる。

 周氏がかつて社長を務めた大手国有石油企業・中国石油天然ガス集団(CNPC)にも党指導部はメスを入れた。薄被告の結審直後から、CNPCの王永春、李華林両副社長と、子会社の中国石油天然ガス(ペトロチャイナ)の幹部2人に「重大な規律違反」の容疑で、取り調べを行っていることが発表された。

 「宮廷諍い劇の第2話が始まった。主役は薄煕来から周永康になった」。中国国務院農村発展研究センターの前研究員・姚監復氏は30日、ドイツ国際放送ドイチェ・ヴェレの取材にこう話した。姚氏は周氏が10年間、中央政法委のトップに君臨していたことに注目。武装警察などを含む準軍事組織を手中に収めていた周氏は指導部にとって脅威であった。腐敗撲滅の名目で周勢力を崩壊させることができれば、指導部は腐敗との戦いの決心をアピールするとともに、対立勢力を瓦解させられるという一石二鳥の効果が狙える。

 「薄煕来裁判から周永康裁判。この諍い劇は見どころがたくさんある。しかし実際、本当に審理されている対象は中国共産党そのものだ」と姚氏は強調した。

 
(翻訳編集・張凛音)


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