米大統領選
もし「トランプ大統領」誕生なら… 日本、中国、欧州への影響は?
2016年11月07日 18時24分

世界が注目する米国大統領選挙の投票日まで残り48時間だ。民主党候補のヒラリー・クリントン氏と共和党候補のドナルド・トランプ氏への国民支持率が拮抗している中、メキシコ、中国、日本、欧州連合(EU)などの各国政府はトランプ氏の当選に不安と警戒を増している。6日中央社が報じた。
「ハリケーン」並みの衝撃と伝えたメキシコ
英紙「フィナンシャルタイムズ」によると、メキシコ中央銀行のアグスティン・カルステン総裁はトランプ氏の当選による自国経済への衝撃を「ハリケーンだ」と喩えた。
米国と隣接するメキシコの輸出量の8割以上が米国向けだ。トランプ氏は同経済政策において、北米自由貿易協定(NAFTA)からの離脱、メキシコで製造し米国で販売する製品に対して35%の輸出関税を課するなどとメキシコに厳しい姿勢を示している。また、不法移民対策でメキシコとの国境沿いに壁を築き、その工費をメキシコ側に負担させるとしている。
経済への打撃でメキシコの通貨であるペソの急落も予想されている。
不安半分と喜び半分 中国
中国政府は、クリントン氏は手強い政治家と認識しているが、いっぽうでトランプ氏の突拍子もない言動に見当をつけられず不安を感じているようだ。
トランプ氏は、韓国と日本での駐在米軍規模を縮小し、または完全に撤退させると発言したことがある。これが実現されれば、アジア太平洋地域で海洋進出を狙う中国政府にとって、地政学的に大きなプラスになる。経済政策では、トランプ氏は中国製品に45%の輸出関税を課し、「為替操作国」への認定を示している。トランプ氏の当選に関して、中国政府は不安半分と喜び半分と複雑な心理になっている。
外交、軍事、経済の大幅見直しか 日本
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