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中国への帰国の権利を勝ち取るため成田空港で寝泊りを続けていた上海出身の人権活動家・馮正虎氏。2月3日、空港を離れ、迎える親族と千葉に向かった(写真・曹景哲 大紀元)

「まず散髪と風呂」 中国人権活動家、成田空港での「籠城」戦に終止符

 【大紀元日本2月4日】中国への帰国を8回試みたが水際で拒否され、成田空港で寝泊りを続けていた上海出身の人権活動家・馮正虎氏(55)は3日午後2時、成田空港を離れて、千葉にある親戚の自宅に向かった。92日間におよぶ「籠城」生活に、ようやく終止符が打たれた。

 「日本に入国したら、まず散髪と風呂。中国に帰ったら、まず老人ホームで生活する90歳の母親に会いに行きます」と、前日の成田空港内での記者会見で、中国の旧正月には帰国する予定だと発表した。「帰国は私の権利であり、中国当局の恩賜(おんし)ではない」と強調し、具体的な帰国日については明言しなかった。

 中国で人権活動をしていた馮正虎氏は昨年、天安門事件20周年に合わせて来日した。その後、中国への帰国を8回試みたが、いずれも中国政府から拒否された。入国拒否された理由について、同氏は「不明」だという。昨年11月4日、8回目の帰国を試みた結果、再度日本に送り返された際、日本への入国を拒否し、成田国際空港の制限エリア内で寝泊りしながら、中国政府に対して抗議する活動を続けていた。

 事態が急展開したのは、中国側が馮氏に接触を始めてからだった。中国公安部の在日連絡官と中国大使館員が馮氏と面会し、上海政府の「帰国を認めるが、まず日本へ入国する必要がある」という条件を伝え、中国政府側が譲歩した形となった。今年5月に上海で開かれる万博への影響を懸念した当局が、態度を軟化させたものと見られている。

 日本政府も再三にわたって、中国政府に適切な対応を取るよう求めていたという。加藤公一法務副大臣は、事件の解決について「歓迎する」とコメントを発表し、「帰国後の馮氏の安全について、今後も見守っていく」と述べた。

 今後の活動について、馮氏は「帰国後も今まで同様に、人権活動に取り組んでいきます。刑務所も収容所も経験したし、今回は空港での寝泊り生活も乗り越えたので、もう恐れるものは何もありません」と決意を新たに語った。

(翻訳編集・高遠)

 (10/02/04 08:14)  





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