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「麦飯石と玉で沸かした地下岩盤水を、私も野菜も牛も飲んでいる」。素朴な笑みを浮かべる韓国最大の有機栽培農場「丈岸農場」のリュウグンモ代表(50)(写真・李インスク記者)

韓国の「包み野菜」文化を世界に(上)
サンチュで年商100億ウォン 有機栽培農場リュウグンモ代表

 【大紀元日本4月23日】韓国最大の有機栽培農場「丈岸農場」のリュウグンモ代表(50)。農業に従事して13年目にして、有機サンチュ栽培の神話を作り出した。丈岸農場に与えられた「大韓民国初」というタイトルだけでも100以上に達し、業界では「丈岸農場」イコール「韓国初」の代名詞として知られるほどだ。農場訪問者は延べ20万人に達し、従業員だけでも2百人を超える。栽培している包み野菜の種類は100種余り。年商100億ウォンの成功の神話を伺った。

 韓国忠清北道忠州市新尼面。ソウルから1時間半ほど車を走らせたところに丈岸農場はあった。数日前の雪が残っている畑に春の日差しが降り注ぐ。辺鄙な田舎の村に大きな建物が数棟。一見何の変哲もないように見える物流倉庫やオフィスだが、その中に一体どんな秘密が隠されているのだろうか。事務所に入るとドアの上にかけてある書閣が目についた。「菜根堂」、つまり野菜の根本を採るところ。

 自称「変わり者」のリュウさん。社屋の外観は素朴で至って平凡だが、中に入ると、まるで別世界のようだ。会議室には最高級の音響設備が備えられており、壁側には数百枚のLPがぎっしり。部屋の片隅にあるワインクーラーにはワインがいっぱい。壁にかけられているのは社訓の『芸術』と『情熱』。一瞬、ここが本当に野菜を作る農場なのかと疑うほどだ。リュウさんはインタビューの前にクラシック音樂をかけ、 20年もののプーアル茶を入れた。

 「本当は野菜業界で、唐の時代の長安のような中心になりたかった」

 丈岸農場は、その発音が中国の最盛期、唐の都「長安」と同じ。彼は「芸術で野菜を作る」と言い、「丈岸農場の野菜は国内最高で、世界でも最高だ」と自信を見せる。

 ▲先見の明で「未来の成長動力-酢」 を造る

 インタビューの途中、リュウさんは突然立ち上がり、ワイングラスとワインを持って来た。「世界に一つしかない酢」と言いながら、グラスに少し注ぎ温水を入れて軽く揺する。

 「2006年に造って5年目になる有機あんずの酢です。古い酢であればあるほど、人体への吸収率が高いのです。一般の酢よりも吸収率が4~5倍高いんですよ。 少量でも効果は同じですが、何よりも美味しいです」

 ワイングラスにあんずの香りが漂い、円やかな味が口の中に広がる。食道を刺激するようなお酢のイメージは全くない。

 「お金はいくらでも払うから、私のお酢を譲ってほしいと言う人がいますが、売りません。私には自分なりの考えと哲学があります。お金のない人でも生きていくことが出来てこそ、世界は美しいのであって、お金だけがすべてではないのです」

 6年前に造った有機酢を4月中旬頃に開封する予定だそうだ。しかし、今年はまだ市場には出さない。7年目になる年から販売するためだという。それも全部売ってしまうのではなく、少しずつ必要な人にだけ販売する予定だそうだ。リュウさんはエキスも作っている。保存している「ブロッコリーエキス」だけでも、なんと5トンもある。有機砂糖でねかした有機ブロッコリーだけに、材料自体が違うという。

 ▲オーガニック業界の「三星電子」

 物流センター内の冷蔵庫はその広さ600坪。ここで野菜の保存、分類、箱詰めが行われる。しかし、中に入るには厳しい手順に従わなければならない。上靴とマスク、帽子を着用してから、エアシャワーを浴びてはじめて扉が開く。入口と出口も別々になっている。施設の規模はまるで半導体工場を彷彿とさせる。

 「心持ちがよくない状態で作業すると、サンチュが萎れます。そうなると味も落ちる。売れなくなると私たちの『芸術的生産』もできなくなります」。「丈岸農場芸術サポートチーム」と書かれた大きな垂れ幕が、野菜分類作業場の壁に掲げられている。野菜の生産・分類・包装のすべてが「芸術」と言えるほど、丈岸農場の情熱と誇りは格別なのだ。昨年には物流倉庫内で、声楽コンサートを開いたこともある。倉庫の横には「長安ギャラリー」を設け、直接収集した絵画3,500点を展示したりもする。

 広さ約13万坪の丈岸農場は、まさに規模の面ではオーガニック業界の三星(サムスン)電子に匹敵する。6つの大規模農場にはビニールハウスだけでも135個あるので、番号をつけて管理しているという。野菜に関する資料が展示されている丈岸野菜博物館があり、包み野菜に関する話をあちこちで見かける包み野菜公園。丈岸農場はまさに大規模な包み野菜の生産地であり、観光地でもある。

 農場の真ん中の丘には大きな壺2百個余りが置かれている。彼が宝物のように大切にしている有機酢がその中に保存されているのである。その横には、野菜と同じように格別な待遇を受けているオーガニック牛の運動場がある、栗の木の農場もある。牛一頭当り5坪の空間を与え、えさも底に敷く稲わらもオーガニックなのだ。

日当たりがよい丘の上にリュウさんの宝物が並ぶ。有機栽培のりんご、あんず、柿などを原料に6年前に仕込んだ有機酢が入っている(写真・李インスク記者)

(続く)

(ジョユンドク記者、編集・明吉 )


 (10/04/23 11:23)  





■キーワード
韓流  韓国料理  オーガニック  無農薬  有機野菜  


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