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福建当局は、2千人の武装警察を派遣し鎮圧にあたった(大紀元資料室)

汚水処理問題で官民衝突、武装警察2千人が鎮圧=中国福建省

 【大紀元日本9月6日】福建省泉州市泉港区にある汚水処理場周辺の汚染問題をめぐり、先月31日、住民と当局の間で衝突が発生した。地元当局は2千人の機動隊を派遣し、催涙弾や警告の発砲で、現場は一時混乱状態に陥った。住民側の人質となっていた地元の副鎮長(鎮=大きな町)は、翌日の午前中に解放された。子どもを含め、複数の負傷者が出た模様だ。

 地元住民によると、泉港区にある第二化工場汚水処理場は、周辺にある数十軒の化学工場、皮革工場、ゴム工場などの汚水を長期にわたって河川に排出したため、住民らの飲用水や海産物などに深刻な被害を与えた。処理場周辺には悪臭が立ち込め、多くの住民が体の不調を訴え、がん発生率が急増したという。住民らは、地元政府に対して何度も汚染問題の解決を求めていたが、今年8月に入ってからは、毎日数百人から千人が汚水処理場に詰めかけて抗議活動を行った。住民によると、地元政府はこれらの抗議活動に関する情報を封鎖したという。

 
毎日数百人から千人が汚水処理場へ抗議に出かけた。夜間の汚水放流を防ぐために、住民らが日夜現場を交代で監視(大紀元)

31日、発がんした住民が相次いで死亡したことがきっかけとなり、住民らは当局に対して問題解決を求めた。鎮の幹部らが住民に対応し、群衆の中で汚染問題を話し合っている最中に女性住民を殴ったため、衝突が起きた。副鎮長は車の中に逃げたが、住民らがその車を押し倒し、外に出られないように閉じ込めたという。

 
車の中に閉じ込められた副鎮長(大紀元)

すぐに到着した武装警察が、催涙弾を放ち、空中に警告の発砲をしたため、一時現場は混乱に陥った。子供が催涙弾でケガを負った模様だ。

 
当局から派遣された数千人の武装警察(大紀元資料室)
当局から派遣された数千人の武装警察(大紀元資料室)

情報筋によると、泉港区での汚染問題はすでに何年も続いているという。2007年4月、同地区では、化学工場による汚染問題をめぐり、8千人規模の抗議事件が発生している。住民の主張によると、重金属に汚染された水を飲用した死亡者が出たという。

 
汚染された海(大紀元)

黒くなった汚水はそのまま海に排出される(大紀元)

近年、中国大陸各地で環境汚染問題をめぐる集団抗議事件が多発している。化学工場などを招致して地元経済を潤わせたい当局と、環境汚染で健康被害を訴える住民の間で、一触即発の状態が続いている。

(記者・古清児、翻訳編集・余靜)

 (09/09/06 01:17)  





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