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「心正則筆正」 心正しければ筆正し

作者:許平和

 【大紀元日本11月29日】

 柳公権(リュウ・ゴンチェン)は字が「誠懸」中国歴史における著名な書道家(紀元778~865年)で、唐代後期の政治家でもある。柳氏の書は、構造がしっかりしており、清らかで晴れやかな雰囲気に包まれ、勇ましさの中に麗しさがあり、柔らかな味を帯びた美しさもある。また、一字一字丁寧に書かれ、決していい加減なところはない。著名書道家・顔真卿と共に「顔・柳」と呼ばれ、歴代書道の手本となった。

 柳公権の書は唐の時代当時、すでに、「柳の字は、一文字で千金に値する」ほどの高い名声を得ていた。歴代書道家も柳公権を高く評価していた。宋の時代の大文豪兼書道家の蘇東坂(スゥ・ドンプォウ)は、柳氏の書道は「新しい意が備わり、千金に値するとは虚言ではない」と称えた。また、同じく宋の時代の書道家・米芾(ミ・フ)は、柳氏の書道は、「深山の道士の如く、すでに修養が成就し、神気が清らかで穏健であり、世俗のものは一切ない」と高く評価した。

 柳公権は書道が歴史に名を残した他に、「心正則筆正(心正しければ、筆正し)」の「筆の諌め」も後世に伝えられている。ある日、穆宗皇帝は柳氏に書道をうまく書く秘訣を聞き、柳氏は、「用筆は心にあり、心正しければ筆正し」と答えた。人としての品格が足りなければ、筆もうまく運べないことを示唆した。実は、当時の穆宗皇帝は朝政を怠っており、柳氏は書道創作への態度を説明しながら、皇帝に対して巧妙に諌めたのだ。以降、「心正則筆正」が後世に伝えられ、書道倫理の基準の1つとして教えられている。

 いわゆる、字はその人の如く、事実上、書道、文学、絵画等の芸術作品は相当の部分で作者の性格、修養を表しており、作者の思想感情をもその作品によって体現されている。柳公権は剛毅で正直な性格と高尚な品格や素養を兼ね備えているからこそ、同人の書も清らかで力強く紙に表現できている。後人は柳公権の書道を尊重、重視するだけではなく、その人格を敬慕することから、柳公権の書と彼自身が永久不滅に後世まで残されるのだ。

(翻訳編集・豊山)


 (09/11/29 02:59)  





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