江西省僧侶強制退去事件:経緯を語る僧侶、中共の宗教弾圧を告発、「中国の自由・民主実現

2006/08/31 15:51
 【大紀元日本8月31日】江西省宜春市化成寺の聖観法師はこのほど、本紙の取材で当局により寺から強制退去させられた事件について、その経緯を説明した。法師によれば、現地政権の幹部からは、法師を寺から追い出す本当の理由は、男女問題ではなく、法師の政治的な関わりが問題であるとはっきり告げられたという。不適切な男女関係は捏造されたもので事実無根であり、問題の核心は、法師が今年6月4日に17年前の「天安門大虐殺」で殺された死者を追悼する儀式を主事したことで事件の背後に政治問題が絡み、現地宗教関係者が寺院の資金を不正流用している問題を暴露しようとしている法師の口を封じるためであるという。また、法師は、中共政権の恐怖政治による宗教弾圧や法輪功への集団迫害の違法性などに言及、特に、法輪功への迫害が将来、仏教や道教など他の宗教にも及ぶ恐れがあるとし、「中国共産党(中共)政権は法輪功への迫害について、詳細に調査・説明する義務があり、この迫害は一刻も早く止めるべきである」と語った。

 聖観法師によると、8月24日午後、中共政権は200人あまりの警官や、約80人の私服警察を寺に動員、宗教関係者が参加するなか、「職務を交代する儀式」を開き、午後6時頃に、身の回りのものを持たされないまま、聖観法師が寺から追い出され、近くの列車駅まで強制連行された。

 中国仏教協会の一誠会長が発行した懲戒免職の理由書には、聖観法師が3人の仏教の出家信者と、不正な男女関係があると書き記しているが、当事者の3人の女性は、会長に抗議状を提出し、この事はまったく事実無根であり、法師と自分たちの名誉が著しく損害されたことに怒りを表明、強く抗議した。そのうちの1人の女性は8月上旬に、警察に10時間以上身柄を拘束され、法師と不正な男女関係があると認めるよう脅迫されたが、拒否したという。

 聖観法師の俗名は徐志強、17年前に西安市で、大学生民主運動「天安門事件」を声援する集会デモの主催者の1人だった。この後、中国共産党(中共)政権の政府メディアCCTVに就職したり、旅行会社の副社長などを務めたりしたが、公安当局の圧力で、すべて失職した。2002年に出家し、和尚になり、2005年に江西省佛学院で教鞭を取り、今年1月に化成寺の住職となった。住職になってすぐ、法師は寺の財政を公開すると改革に乗り出し、和尚や、在家信者による多大なる支持を得る一方、そのことは一部の関係者の既得利益を損ねることになった。つまり、現地の寺を主管する宗教局が、寺の資金を不正流用しているため、法師の財政改革は、宗教局の汚職を告発する恐れが生じた。6月4日、法師は「天安門事件」で殺された死者を追悼する法事を主催したことが、当局関係者の危機感を煽り、法師を免職へ追い込んだ。

 また、聖観法師は、「人類の基本的な自由は、宗教や、言論、思想、財産の自由などのほか、恐怖を受けない自由もあると指摘、中国人は生まれてから中共政権の恐怖政治の中に浸り、中共が政権を確立してからの50年間、中国人は幾度も大規模の弾圧に遭遇、人性が歪み、道徳を喪失、最低限の倫理観すら失い、この恐怖政治は国民の心、骨、血液まで浸透している。そのため、道徳の向上を目指し、真の意味で独立する人間になろうとすると、周囲に敵と見なされてしまう。最も典型的な事例は、法輪功への迫害問題である」と指摘、「法輪功は信仰を追求している。法輪功の理論に賛同しなくてもよいが、彼らを迫害するのは間違っている。このまま発展していくと、仏教や、道教なども将来の迫害対象に成りかねない。中共政権は法輪功への迫害について、詳細に調査と説明する義務があり、この迫害は一刻も早く止めるべきだ」と述べた。聖観法師は2004年、法輪功を修煉しているため監禁されている友人の代理人として、告訴を代理していた。「この友人は、まったく法律を違反することをしていなかったにもかかわらず、いまだに監禁されている」と話した。

 中共政権の迫害を逃れるため、インドに身を寄せているチベット人の精神指導者ダライラマについて、聖観法師は、ダライラマは中国近代史上最も偉大なる高僧、人徳者でもあると述べ、ダライラマの帰国を歓迎する姿勢を示してきた。

 世界宗教者平和会議第八回世界大会がこのほど、京都で開かれ、中国仏教協会の学誠副会長などが出席した。聖観法師はメディアを通して、大会に自分の三つの願いを伝えたいと明かした。①自分が受けた迫害を調査することを懇願、国際社会に中共政権の恐怖政治が中国宗教関係者を制御していることを告発する②法輪功への集団迫害を中止することを懇願③チベット人の精神指導者ダライラマの帰国を歓迎する。

 また、法師は、近頃逮捕された人権派弁護士・高智晟氏について、声援する気持ちを語り、中共政権が早急にこのような迫害を停止し、同氏を釈放するよう願った。

 最後に、聖観法師は、中国仏教の最高責任機構である仏教協会が中共政権に完全に制御され、実質上の政府機構であると明かし、仏教協会は僧侶の権益を守るのではなく、彼らを圧迫、コントロールするための組織であると述べ、寺から追い出され、投獄されたり、殺されたりする恐怖に晒される今でも、心から仏教の理念を強く信じ、中国の自由・民主実現に命を惜しまないとの意気込みを語った。

(記者・ロナ)


 

 

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