「氷点週刊」前編集長、新書発表、中国で禁止

2006年07月04日 08時54分
 【大紀元日本7月4日】中国共産党の下部組織、共産主義青年団の機関紙「中国青年報」が発行する週刊紙「氷点」は、今年1月に中共の歴史を批判した文章を掲載したため、当局より停刊処分となり、編集主幹らが解任された。停刊を巡り多くの知識人や党の元高官らが処分の違法性と言論弾圧を公開書簡などで相次ぎ非難、国内外からの圧力で共産党中央宣伝部がその後「氷点」を復刊したが、「氷点事件」がもたらしたメディアと共産党政権の間の摩擦はまだに氷解していない。解任された李大同前編集長はこのほど、「氷点」週刊に関わる全事件とそれらの影響を語る新書を発表する予定だが、出版する前から当局により発行禁止とされたという。

 香港紙「明報」によると、「報道で今日に影響を与える――氷点週刊紀行」というタイトルの李氏の新書は全29万文字、氷点週刊が創刊以来起きたすべての重要事件および変動の経過を詳細に記述しており、それらの事件が中国の新聞メディア業界及び中国社会の環境改革における重要な意味を探求するもの。同書では「氷点」事件の多くの内幕が暴かれているという。

 李氏が新書を発表する前も、当局より発行禁止を言い渡されたという。やむを得ず、李氏は原稿を香港へ持ち出し出版することにした。新書は7月初旬に発売される予定。

 また、同氏は6月、日本で「『氷点』停刊の舞台裏」を出版、主に「氷点事件」の後半詳細を記述した。李氏はその中で、処分直後に「復刊」という妥協に出た背後には、国際的反響に当惑した最高指導部の意思決定があったとの見方を示している。また、停刊後、共青団トップの周強・第1書記(共産党中央委員)は中国青年報社を訪れ、李氏の抗議文が、大紀元サイトにいち早く掲載されたことを問題視、「敵対勢力が多くの言論を発表してあおり立て、我々の社会主義制度を悪辣(あくらつ)に攻撃し、党の指導者までやり玉に挙げている」と批判したエピソードが書かれているという。

 「明報」によると、李大同氏は、実質上の改善の有無は未知だが、来年の「第17回全国人民代表大会」で、中国社会の矛盾について討論されるであろうとみている。同氏は、同問題は単なる限られた一部の階層の問題ではなく、すでに農民、労働者、知識者等を含む広範囲にわたった問題であるとの見解を示した。同氏は、中国大陸の民衆もいつか、香港市民のように「七一大パレード」ができ、民主と自由を享受できるようになると、中国の未来を楽観視する考えを示した。
 
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