印刷版   

天皇陛下が異例の会見を行うことになった習近平・中国国家副主席(右)。写真は、2009年フランクフルト・ブックフェアで。(THOMAS LOHNES/AFP/Getty Images)

異例の陛下会見 中国:「最高級儀礼で中国に親近感 日米同盟を破滅へ」

 【大紀元日本12月13日】政府は11日、外務省の記者会見で、中国胡錦濤国家主席の最有力後継候補とされる習近平国家副主席(56)が14日から3日間の日程で日本を公式訪問し、鳩山首相との会談、ならびに天皇陛下との会見を行うと発表した。習近平国家副主席と天皇陛下との会見は、15日に慣例を踏まずに急きょ決定した。この異例の会見に、国内で「政治的な利用」であるとの批判が高まっている。

 一方、中国側は、「日本政府が天皇の儀礼原則を破り、習近平国家副主席を温かく接待することになった」と報道、「民主党政府が日米同盟を破滅への道に追い詰めながらも、中国に最高級の礼儀を提供することで、中国に親近感を示す姿勢である」と大きく宣伝している。

 「天皇陛下との会見の申請は(慣例では)1か月前までに行う」とする内閣の取り決めを破り、中国・習近平国家副主席との会見が設定されたことで宮内庁に危機感が広がっている。宮内庁・羽毛田長官は11日、記者会見で、天皇陛下の政治的利用につながるのではとの指摘に、「大きく言えばそういうことになる」と不快感を表明した。平野官房長官から直接、「ルールは理解するが、日中関係の重要性にかんがみ、ぜひ」と2度も電話で強く要請された経過を明かし、「陛下の国際親善は政治的な重要性や判断を超えたところにあり」、「天皇陛下の役割について非常に懸念すること」とつらい思いを語った。

 これに対して岡田外務大臣は、「1か月ルールは、陛下の健康を考えて設けられていると承知している。その陛下の健康に支障がないということで、今回の決定がなされた」と述べた。

 鳩山首相は11日、「諸外国と日本との関係をより好転させるためで、天皇陛下もできれば(会見)との話で、『政治利用』という言葉はあたらない」と述べたが、会見を特例的に実現するよう指示していたのは民主党の小沢幹事長で、首相側に会見実現を強く要請していたという。

 一方、中国側の情報筋の話によると、天皇陛下との会見が実現できなければ、習近平副主席の面子(メンツ)を損なうことになるので、関係者が責任を問われることになる。そこで、民主党の小沢幹事長のルートを通して、鳩山首相に働きかけ、今回の会見が実現できたという。

 対外宣伝を趣旨とする中国の政府報道機関「中評社」12日の報道によると、中国側の関係者の話では、今回の会見は慣例を破っていることを中国側が自覚していながら、外交部王光亜副部長が今月初め、北京の日本大使館幹部に、習近平副主席の日本訪問の成功は、天皇陛下との会見が実現できるかどうかにかかっていると圧力を掛けた。それを受け、小沢幹事長が8日、鳩山首相に電話で、「面会しないといけない」と話したという。

(翻訳編集・楊J)

 (09/12/13 21:56)  





■関連文章
  • 天皇陛下即位20周年、「国民祝典」祝賀パレード(09/11/14)
  • 習近平副主席、江沢民著作を独首相に贈呈 外交にまで蔓延する内部闘争(09/10/26)
  • 4中総会が閉幕 権力交代は先送り=中国(09/09/24)
  • 第2次胡錦濤政権:人事決定、継続する権力闘争(07/10/23)
  • 上海市トップの党委員会書記に習近平氏就任(07/03/26)