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米・メキシコ国境沿いの輸出保税加工区マキラドーラ(maquiladoras)。米資系の企業が多く進出している(Joe Raedle/Newsmakers)

中国からメキシコへ 米国製造業の拠点地シフト

 【大紀元日本11月14日】米国との国境沿いにあるメキシコのマキラドーラ(輸出保税加工区)が近年、再び注目を集めている。

 マキラドーラ(maquiladoras)とは、外資系企業が自社製品を100%輸出することを条件に、輸出製品の製造に投入する部品、原材料、機械設備を免税で輸入できる優遇措置で、その措置が適用される輸出保税加工区をも指す。1965年に、メキシコ政府が外資誘致を目的として導入した。1994年のNAFTA締結以降、メキシコのマキラドーラには米国企業が軒並み進出し、メキシコ経済も潤ったが、2002年頃から中国などの低コスト国に押されぎみとなっていた。

 しかし、3日付けCNN(電子版)の報道によると、世界的な経済危機の影響を受け、米国企業は製造工場を再び中国からメキシコへシフトしているという。

 経営コンサルティング会社「アリックスパートナーズ」が2009年に発表した報告書「製造アウトソーシング・コスト指標」によると、2008年末までに、米国企業による製造コストが最も低かったのはメキシコ。その次にインドが続き、低コスト国トップが続いていた中国は3位とランクを下げている。また、米国本土とのコストに比べると、メキシコでの製造費は米国の68%、インドは73%、中国は86%、ブラジルは91%となっている。

 同報告書によると、米企業にとってメキシコの利点は為替レート。中国人民元が対米ドルで20%高値なのに対し、メキシコのペソは米ドルに対して20%下落しており、メキシコの方が人件費や輸送コストを低く抑えられる。また、メキシコのマキラドーラは米国と近距離であり、他国のように船、鉄道、トラックを乗り継いで物資を数千キロ輸送する必要もない。「北米市場へのアクセスの簡便さがメキシコの強み」と経済開発局(Mission Economic Development Authority)のダニエル・シルバ氏は指摘する。

 現在、マキラドーラにはジョンソン・アンド・ジョンソン、ウィルプール、自動車部品のデルファイなどが工場を開設している。メキシコ・マキラドーラ委員会(National Maquiladora Council of Mexico)の統計によると、3100カ所の製造工場のうち、58・4%が北部国境にあるという。

(翻訳編集・坂本)


 (09/11/14 05:00)  





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