THE EPOCH TIMES

本年度のダニエル・パール賞、法輪功ドキュメンタリー報道が受賞

2010年05月28日 09時09分
 【大紀元日本5月28日】フランスの名門大学、パリ政治学院(SciencePo)の付属新聞学校で5月20日午後、2010年度ダニエル・パール賞の授賞式が行われた。今回の受賞記者は3人。パリ在住で、中国の刑務所でかつて非合法な監禁と拷問を受けた法輪功愛好者を主人公とする報道が受賞した。

 同報道は中国で弾圧されている法輪功の真相を国際社会に認知させ、自由の敵である中国当局の宣伝の虚偽性を国際社会に伝えたからだと審査員が授賞理由について説明した。

 ダニエル・パール賞は、2002年にパキスタンで誘拐・殺害されたウォール・ストリート・ジャーナル紙の記者ダニエル・パール氏を記念して同紙が設立したもので、今年で6回目となる。

 受賞報道の主人公は、パリ在住の中国人女性・馮雅君さん。その一家全員が法輪功を習っているため、中国当局の弾圧の対象とされた。両親は弾圧により死亡、本人と兄も非合法な拷問と酷刑を受けた後、タイを経由してそれぞれ米国とフランスに脱出した。

 パリ政治学院はフランスの政治科学の名門校。その付属新聞学校の学生オホツカさんのこの受賞報道のタイトルは、「法輪功は中国当局に弾圧され、フランス政府は見てみぬふり」

 偶然なきっかけでパリ市内の公園で法輪功愛好者が修練する平和なシーンに出会い、法輪功学習者が中国で迫害されていることを知るようになったとオホツカさんは報道の経緯を紹介。「こんなにも平和的な気功健康法が、なぜ中国当局からそれほどの暴力的な弾圧を受けるのか。これは非常に重要なことである」と、そのドキュメンタリー報道を制作する記者魂が芽生えたという。

 オホツカさんによると、報道を作成するため、まず、中国大使館や、中国駐国連事務所に情報提供の協力を申し込んだが、回答を得られなかった。フランスの人権委員会も非常に消極的な対応だった。一方、国際人権団体アムネスティや、愛好者からの臓器狩りを独立調査したカナダ調査団、フランスの臓器移植の専門家らから、積極的な協力を得られたという。

 特に主人公の馮さんの人格に感動、「暴力に屈しない人格に一番勇気付けられた」とも述べた。

 「フランス政府は中国当局と安定的な関係を保つため、法輪功への弾圧を見てみぬふりをしている」とオホツカさんは指摘。報道の主旨は、フランスの民衆に弾圧の真相を伝えることなどと説明した。

 同校の副校長で、ダニエル・パール賞の審査員ボルカ氏は本紙の取材に対し、「国際メディアは法輪功問題に対し、ある種の沈黙を保ち、または誤解している。その重要な原因は、法輪功に関する中国当局の虚偽報道である」と述べ、賞を授与した理由について、「法輪功のことや、中国当局のその関連報道が事実ではないことを、国際世論に伝えたい」と述べた。

 授賞はあくまでも報道の真実性と情報の価値を評価したもので、中国政府の独裁性を批判するためのものではないと同氏は強調する一方で、「中国政府は自由の敵である」ことも報道により自明となったと指摘した。

 授賞式に参加した国境なき記者団の事務総長ジュリアード氏は、若いフランスの記者が中国で起きている法輪功迫害という事実に目を向け、その報道がウォール・ストリート・ジャーナル紙の賞を受賞することはとても意義のあることだと評価した。迫害は11年経った今でも進行形であり、「時代遅れな報道では決してない」とも話した。

 一方、同報道の主人公である馮雅君さんは授賞式で、「報道を通して、愛好者が置かれている状況をより多くの人々に知ってほしい、そして、中国政府に弾圧をやめるよう呼びかけてほしい」と語った。

(記者・章楽、翻訳編集・叶子)


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