THE EPOCH TIMES

中国伝統文化への誘い(一) 天朝と呼ばれた地

2011年11月29日 07時00分
 【大紀元日本11月29日】古代中国人は、自国を「天朝」と呼びました。それには、東アジアの中央の王国という意味だけではなく、より奥深い内包がありました。神が降り立った地であること、そして様々な王朝を通して、神が豊かな文化を人類に伝えてきたという意味合いがあるのです。

 このため、人々は中国文化を「神伝文化」と称しました。五千年の歴史が途絶えることなく記録されてきた、世界唯一の文明でもあります。数限りない経典、文献、文化的な遺物などが、実に幅広い形で現在に至るまで残されています。

 中華文明は五千年以上前に、黄帝が創始しました。道家を修め、智と力に長けていたと伝えられています。黄帝は、天道に沿って生きることを民に諭しました。この他にも、古代中国の伝説には、人類に必要な文化を伝えた神々、例えば、漢字を発明した蒼頡(そうけつ)、農業を伝えた神農、火の使い方を示した燧人(すいれん)などの記録が残されています。

 また、中国伝統文化の根底に流れるのが中国の三教、儒教・仏教・道教です。

 道教は2500年前に老子によって説かれました。彼は『道徳経』の中で、「道」と呼ばれる玄妙な宇宙のあり方を解説しました。

 一方、孔子(紀元前551-479年)は治世、家族、個人のふるまいにおける道徳規範を説き、儒教思想を創設しました。孔子の教えは、漢(紀元前206年-紀元220年)の時代に始まり、ほとんど全ての朝廷が指針としてきました。官僚になるには、科挙と呼ばれる試験を通過しなければならず、儒教の古典と道徳規範の理解力を総合的に把握していることが要求されたのです。

 仏教は紀元67年、古代インドから中国に伝来しました。厳しい修行と瞑想による悟りと衆生済度の思想は中国文化に深い影響を与え、今日まで続いています。中国文明の最高峰としてしばしば言及される唐の時代(618-907年)は、儒教、仏教、道教の絶頂期だったといわれています。

 これら三教の影響により、中国文化は豊かで奥深く、系統化された価値観を生み出してきました。古代の文書や古典に記録されている勇ましい英雄、頭脳明晰な戦略家、怖いもの知らずの将軍、不動心の僧侶などは、歴史を通して幾度となくその価値観を実践してきたのです。彼らが生きた時代背景とその物語は、今を生きる私たちに、人生にとって一番大切な事とは何かを教えてくれるでしょう。

 
(大紀元日本編集チーム)


 ※「中国伝統文化への誘い」は、今後シリーズでお伝えしていきます。

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