THE EPOCH TIMES

【評論】重慶事件にみる江沢民派の苦境

2012年02月25日 10時24分
 【大紀元日本2月25日】2月15日、米国政府関係者はメディア人を通じて、中国重慶市の王立軍副市長)により、薄煕来・重慶市委書記と周永康・政治局常務委員が次期中共トップと目される習近平・国家副主席をつぶす謀略などの情報が提供されたことを暴露した。中共上層部に近い北京の情報筋によると、派内の核心的人物の一人である周永康に疑惑が及んだことで、江沢民派は大いに慌てたという。実は、重慶事件は当初、薄煕来の後ろ盾とされる江沢民派が自らを守るために、トカゲのしっぽ切りのように薄煕来を切り捨てようという動きがあった。しかし今では、しっぽどころでは済まされず、腕を切り捨てる覚悟をしなければならないだろう。

 江沢民派 事件で浮き彫り

 従来の中共上層部の内紛では、これまでは「駒」の犠牲によって、「ボス」が保たれていた。例えば最近の薄煕来と汪洋(中共広東省トップ)の権力闘争の中で、元の重慶公安局局長・文強が見捨てられて処刑された。しかし、今回の事件では、王立軍は意外にも破れかぶれになって米国領事館に駆け込み、中共上層部内のスキャンダルを国際社会に暴露した。情報筋によると、王はすでに自身の米領事館での全過程のビデオを北京に提供したという。

 王は2月6日夜、米国領事館へ逃亡して1日「滞在」した後、翌日、国安部副部長・邱進に伴われて北京に戻った。どうして公安部ではなかったのか。北京の情報筋が弊社の記者に暴露したところによると、王が薄の後ろ盾が周永康であることを十分に知っているからだ。周は中央政法委員会を管轄し、公安部を管轄しており、もし公安部に連れて行かれると、重慶の薄のところに戻ったも同然で、間違いなく死ぬという。そこで、王はわざわざ北京国安部を指定し、国安部の人にしかついて行かないと堅持した。中共国安部のバックは喬石(元政治局常務委員)、賀国強(政治局常務委員、中央規律検査委員会書記)であるという。

 王立軍は事態をそこまで大きくしたため、江沢民派も表に立たざるを得なくなった。中共の9人の政治局常務委員は一致して専門グループを設け、薄煕来を調査することに賛成し、江沢民も薄を切り捨てると憚らずに言ったという情報が江沢民派のメディアから流された。

 しかし、習近平の4日間の米国訪問中に、突然、米国から中共の内紛が暴露され、その情報は極めて貴重で、政治局常務委員・周永康と関連しており、薄煕来ら強硬派がどのように習近平をつぶし、引継ぎを妨げるか等が含まれるという。

 情報筋によると、その後の江沢民派はひどい混乱状態に陥っている。王と薄の内輪もめの火はすでに周永康まで近づいており、江沢民に向かっている。実際、2月21日、江沢民派は各種のルートを通じて海外のネット或いはメディアで「薄煕来、周永康と江沢民は元々同じ派に属さない」と絶えず伝えている。

 マフィア同然 薄煕来と周永康

 薄煕来や王立軍が文強に似ていないところは、彼らは「マフィア」的な特徴をもっていて、思い切って破れかぶれになるところにある。王立軍事件の後、重慶側は控えめな態度を維持していた。しかし、江沢民派が薄を見捨てようとした時、重慶政府のメディアは最初、高いトーンで薄をおだて上げた。明らかに薄は簡単に白旗を上げるような相手ではなかった。

 また、同じマフィア的な特性を持つ周永康も江沢民によってまとめられた「薄煕来への厳罰」の提案を執行せず、薄を調査しようとしなかった。周は薄と深い係わりを持っているからだ。周は1999年から02年の間、四川省のトップになったことがあり、薄は「重慶打黒」と呼ばれた検挙運動の中で周に不利な材料をかなり掌握し、またほかの中共政治局委員の材料も集めたと言われる。さらに、江沢民の家族にとって不利な材料もかなり集めたとも言われる。

 昨年末に王立軍が中央規律委員会によって調査された時、薄煕来は王を見捨てた。今は薄が王と同じ運命を辿り、江沢民派に見捨てられた。さらに米国側の暴露により、周永康も江沢民派に見捨てられそうだ。しかし、周も薄も一筋縄ではいかない人物であり、中共内部での政治闘争はますます白熱化するだろう。

 政法委員会 汚職腐敗の温床

 中国社会では、政法委員会は「法外の権限が授けられている」とされ、それによって社会は「無法の限りを尽くす」ようになった。1999年、江沢民の法輪功弾圧開始の時から「法外の権限を授ける」ことが現れ、江沢民の「名言」の一つは「法輪功学習者を打ち殺しても自殺とみなす」である。それ以後、中国大陸の政治と法律部門は「マフィア」の体系に陥ってしまった。「財を奪い取り、金を奪い取る」とか、甚だしきに至っては「命を奪う」類の悪行が全国至る所に発生し、そして、国内外を驚かせた「法輪功学習者に対する臓器狩り」の悪行までが現れた。

 同時に、中共政法委員会もますます汚職腐敗の温床になった。別の部門では「財を奪い取り、金を奪い取る」にはまだ「理由」が必要だが、政法委員会指揮下の公安局は法輪功学習者を迫害するにはいかなる理由も要らない。そして、彼らはそういった行為を民主活動家やチベット人、ウイグル人などの少数民族、宗教団体にも広げた。中国では 「冤罪事件」がますます多くなり、「財を奪い取り、金を奪い取る」、「マフィアを取り締まる」などの口実で民間企業の財産を没収している。ほとんどすべての中国の「黒幕」は政法委員会所轄の公安局が関わっている。

 王立軍事件の暴露に従い、中共の上から下までの「黒幕」も一つずつ暴かれ、内部での激しい政治闘争、民衆に対する迫害の残酷さ、中共の醜悪さがますます世間に現れるだろう。

(翻訳・金本)
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