米専門家:中国市場への投資に慎重さが必要

2005/09/02 11:48
 【大紀元日本9月2日】米国の中国経済専門家・ガトマン氏は28日、李登輝学校及び台湾教授協会が開いた中国経済及び中国における外資企業投資問題の講演会で、中国市場が正常に機能していると見なしてはならないとし、米台企業が中国へ投資キる際、慎重に考慮を重ね、行動すべきだと呼びかけた。台湾自由時報が伝えた。

 ガトマン氏は「新・米国世紀」計画の訪問学者で、米企業の法律顧問を務め、1998年に北京へ赴任した。昨年、中国経済発展について深く解析した著作『失われた新中国』を刊行。

 獲得する利益率が低い原因を究明する必要

 ガトマン氏は、十数年来米企業は中国国内で工場、または研究開発部門などを建設し投資をしてきたが、世界銀行の最新統計によると、中国に対して大量投資したにもかかわらず獲得できた利益率は低いと指摘、このような状態は決して正常ではないと言明した。

 ガトマン氏は、今年に入って中国企業が米国ユニカル石油会社の買収を試みたが、米政府に拒否された件で、米政府が新たに中国問題に関心を寄せ始めていることを示唆し、台湾もこの問題に対して留意すべきだとした。

 ガトマン氏はさらに、多くの米大手企業は中国で大型プロジェクトを企み、資金のほか、先端技術及び商業機密も投入していると指摘。安価な中国のエンジニアリングを雇う際、彼らの背景を考慮せず、軍部と関連する者を優先採用することにまで及んでいるとし、企業側の商業機密の流失に懸念した。米国及び台湾の国家安全はこのような安価な労働力の代償になり兼ねないと分析した。

 中国において贈賄しない米企業会社はほとんどない

 また、ガトマン氏は、米企業は中国市場の特殊性、地元の社会慣行の影響を受け、ほとんどが贈賄行為を行っていると指摘し、中国へ投資する前に資本撤退を先に考慮すべきだと強調した。




またこのことに関連し自由時報記者・黄忠栄氏は次のようなレポートを提出している。

外資企業に勧告、中国での資本撤退に落とし穴

(自由時報・黄忠榮/特別レポート)

 中国の体制、法律制度は民主国家と異なっているため、資本撤退は難しいという。中国合資企業法の関連規定により、外資企業は中国の審査機関の審査許可なしでは、企業の解散はできない。

 また、外資企業の資本撤退方法において、一般的に使われる株式上場、株式買取り、株式譲渡、会社解散及び清算のうち、株式上場が最もポピュラーな資本撤退方法だが、中国の法律ではとても実行はできないという。

 中国の現行法律制度では、自社株買い取りは禁止されており、外資企業が契約に規定された共同経営期間内に登録資本を削減することも禁止されているため、株の買い戻しもできない。

 このほか、株式譲渡に関しては、株式を買い取る投資家がいる条件をまずクリアし、共同経営の中国側の同意を得て、さらに、関係する審査機関の許可を得なければならないなど多くの制約が加えられている。資本撤退を計るうえで、初期に購入した株式の価格を損なわずに撤退したいハイテク外資企業にとって、株式譲渡の方法はここでは適用できない。最終的に、資本を撤退したい場合は、会社を解散または清算する方法しかないという。

 中国の法律によると、共同経営企業の解散における規定は、

 一、共同経営が満期になったとき

 二、企業が深刻な損失を被り、経営の継続ができなくなったとき

 三、共同経営のいずれかの経営側が契約内容、規約を不履行したとき

 四、自然災害、戦争などの不可抗力で深刻な損失を被り、経営の継続ができなくなったとき

 五、共同経営企業が経営目的に達せず、将来性を見出せなくなったとき

 六、共同経営契約または規約に記載された内容のいずれかに一致したとき

 七、法律に違反し、強制的に会社閉鎖命令を下されたとき

 となっている。

 上述により、共同経営の企業は契約が満期になる以外、企業解散の決定権は審査機関が握っていることになる。外資企業、台湾企業が資本撤退を望んでも、審査機関の許可がなければどうにもならないという現状である。

 途中で抜け出すのは容易ではない

 台湾海峡交流基金会(海基会)によると、国際的によく使われる資本撤退の方法は、中国において全く通用しないとし、唯一残された方法は清算だが、これも中国の主管機関の同意がなければ実行できないとしている。加えて、中国政府側は自国民の肩を持つことから、資本撤退したい台湾企業や外資企業のほとんどがうまく行かないと指摘している。

 海基会は、中国ビジネスでトラブルが発生した場合、損失を最小限に抑えるために台湾企業は中国の法律、行政手続について理解すべきだと呼びかけた。しかも、これらのことについて、中国の法律に関わる人材が少なく、法律問題について諮問できる相手が少ないため、台湾企業は自学するしかないという。

 海基会は、中国で訴訟によるビジネストラブルの解決を図るには、まず中国及び国際弁護士の両方の資格を持つ人を選択すべきだとし、台湾人が中国国内で法律事務所を構えているところに諮問し、または、台商協会に弁護士を推薦してもらうことを勧めるとした。
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