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1999年4月25日、整然と並び、交通を妨げることなく、静かに「転法輪」を読みながら、陳情の行く末を見守った法輪功学習者たち。そこには中南海を「包囲」し、抗議するという騒然とした様子は全くなかった(明慧ネットより)

<今日は何の日?>法輪功による「中南海事件」 その真相は?

 【大紀元日本4月25日】11年前の99年4月25日、中国・北京の中心部で、世界の注目を集める事件が起こった。日本の主要メディアの報道によれば、概ね「1万人を超える法輪功学習者が、中国政府に抗議するため、組織的に集結して中南海を包囲し、座り込みなどの示威運動をおこなった」というものである。

 ところが、その認識は真実と大きく乖離していることが明らかになってきた。

 法輪功(ファルンゴン)とは、創始者の李洪志氏が、中国伝統文化の一つである気功の中から秘伝とされてきたエッセンスを抽出し、誰でも学びやすい五式の功法に集大成して、92年ごろから一般に公開普及してきたもので、心身の健康にとって効果が高いことから、人々の圧倒的な支持を獲得し、一般庶民から政府高官や軍の関係者も含めて、中国社会の各層でそれを学ぶ人が爆発的に増えた。

 ところが、当時国民からの支持を得ることができないでいた江沢民国家主席は、法輪功が絶大な人気を博していたことを快く思わず、単なる個人的嫉妬からその弾圧を企て、早くも96年ごろから、法輪功関係の書籍の出版を禁止するなど圧力をかけ始めていた。

 4月25日の「中南海事件」の経緯は次の通りである。

 4月11日、江沢民の一派で中央政法委員会副書記(当時)・羅幹の親族である何祚庥(ホー・ツォシュウ)が、天津師範大学の出版物に、「法輪功を学んだ知人が精神に異常をきたして自殺した」という内容の法輪功を誹謗中傷する文章を発表したため、4月23日、天津の法輪功学習者らが真相を伝え、訂正を求めようとしたところ、警官に殴打され、45人が逮捕拘束された。

 不当拘束された45人の釈放について、天津の警察当局は「北京へ陳情せよ」と言った。25日早朝、天津の指示に従って北京の中南海近くの陳情局に着いた法輪功学習者に、同じくその事情を聞きつけて駆けつけた法輪功学習者が加わった結果、その数が1万人になったということである。

 当時7千万人だった共産党員をはるかに超える1億人の学習者がいたということからすれば、1万人はわずか1万分の1であり、決して驚くに値する数ではなかったのだが、ともかく、当局がその1万人を中南海の壁に沿って並んで待つよう、「意図的に」誘導した結果、「1万人が中南海を包囲」となったわけである。

 つまり、これはすべて江沢民国家主席が法輪功を反社会的な「邪教」集団として非合法化するために仕組んだ罠の序章だったということである。

 当時、法輪功学習者たちは、法輪功の教えを説く本「転法輪」を読みながら、静かに時を待っていたのであり、シュプレヒコールを上げることも、横断幕を広げることもなく、主要メディアが報じたような「座り込みなどの示威運動」とは程遠いものであった。また、同日夜10時過ぎ、天津で拘束されていた法輪功学習者たちが解放されることになったと聞き、中南海近くに集まっていた法輪功学習者たちは、警官が投げ捨てた吸殻も含めて、周囲を自主的にきれいに掃除してその場から静かに立ち去った。

 これらは、今では周知の事実であるにもかかわらず、いまだに中国共産党当局が法輪功を悪者に仕立てようとして仕組んだでっち上げの報道を鵜呑みにしているメディアが、報道の自由が確立されているはずの日本においても少なくない。憂うべきことである。

(大紀元日本語報道チーム)


 (10/04/25 13:13)  





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法輪功  中南海事件  


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