THE EPOCH TIMES

アングル:中国「爆飲み」に沸く豪州ワイン、風味にも影響か

2018年02月28日 19時00分

同時に、ワインのサプライチェーンの至るところに中国からの投資が流れ込んでおり、相対的には小規模だが、オーストラリアのワイン関連資産の買収も急増している。

昨年5月、中国のワイン流通企業イエスマイワインは、過去最大規模となる投資の1つに踏み切った。オーストラリアのワイン生産者第5位のオーストラリアン・ビンテージ<AVG.AX>の株式15%を取得し、取締役のポストを1つ確保したのである。投資子会社のビンテージ・チャイナ・ファンドLPを介して行った買収額は1650万豪ドルに上る。

煙台張裕葡萄釀酒<000869.SZ>は1月、近年のいくつか小規模な買収に続いて、サウスオーストラリア州のブドウ園キリカヌーンの過半数株式を1550万ドル(約16億円)で取得した。

ハンターバレーの不動産代理店ジャーズでディレクターを務めるケイン・ベケット氏によれば、中国人投資家へのブドウ園売却は1カ月に2、3件あるという。

オーストラリア国内における外国人の農地購入に関する唯一の公式記録を保持しているのは国税局だが、プライバシー保護の観点から、どれだけのブドウ園が中国人・企業に所有されているかを開示することはできないとしている。

アデレードに本拠を置くワイン専門コンサルタント会社ゲイチェンス・ラングレーのディレクター、スティーブン・ストラチャン氏は、外国人から寄せられるブドウ園買収への関心の約半分は中国からだと言う。

前出のベケット氏は、ハンターバレー地域のブドウ園250カ所のうち50カ所は香港または中国資本の所有だと推測している。

そのうちの1つがアイアンゲート・エステートだ。セミヨン、ベルデーリョ、シラーズといった品種を栽培しているが、数週間前に、深センに電子部品製造プラントを所有する香港のクオ一族に買収された。

ブドウ園経営のためにシドニーから移ってきた38歳のギャビン・クオ氏は、「生産拡大を目指してはいるが、われわれにとってのアジアは、まだ手探りをしている地域だ」と語る。

「ただし、慎重になる必要がある。アイアンゲート・エステートは地産ワインの醸造所であり、アジア市場だけを考えてワインの風味を変えるわけにはいかない」

<ワインの味>

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