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米ピッツバーグで開かれたG20金融サミット(Getty Images)

G20の将来性、楽観できない

作者・蔵山

 【大紀元日本10月11日】G20の金融サミットが先月、米ピッツバーグで開かれた。閉幕後に発表された声明で、過去のG7に取って代わり、これからG20を国際経済協力の中心的なフォーラムとして、定期的に開催する方針が示された。

 G20は20カ国のことではなく、そのメンバーの一つEUは20数カ国の欧州国家を代表している。また、過去のG7と異なる。G7は世界GDPの7割を占めているのに対し、G20は世界GDPの9割を占めている。

 今回のサミットで最も注目を集めたのはイギリス首相ブラウン氏の発言:「古い国際経済協力秩序がすでに歴史となり、今日から新しいシステムの運行が始まる」。いわゆる古い経済秩序は第二次世界大戦の終結後にブレトン・ウッズ体制から生まれた秩序のことを指しており、主にアメリカドルの地位確立、国際通貨基金と国際復興開発銀行(世界銀行)の設立などが軸であった。

 言うまでもなく、今回金融サミットの主題は金融の管理監督である。即ち、昨年のアメリカ発の金融危機を二度と発生させないようにするには、如何に金融管理や監督すれば良いかが今回のサミットの焦点。しかし、将来の金融体系の具体像、アメリカドルに取って代わる国際通貨、他国の金融機構への監督、将来の国際金融協力体系の機能などはいまだ未知数のままである。ブラウン氏の提唱した新体系はただの願望にとどまり、実質的なものはまだ何も見えてこない。

 過去の人類の歴史から見て、国際秩序はほとんど暴力衝突の結果をベースにしているもので、第二次世界大戦後の経済協力秩序であっても同様に第二次世界大戦の結果をベースにしているものに過ぎない。冷戦は世界を自由世界と共産世界の二次元構造に変えた。その後、共産主義の崩壊に伴って、アメリカや欧州を中心とした自由経済と民主政治が世界の主宰となった。つまり、アメリカのスーパー強権地位は、第二次世界大戦とその後の旧ソ連の解体と共に確立されたのである。

 旧ソ連が解体してから約20年が過ぎたが、この20年は人類歴史上、最も称えるべき20年かもしれない。各国の平均GDP成長は4・5%に達し、3分の2の貧困人口が貧困離脱でき、しかも大型戦争は起こっていい。これはアメリカの推し進めたグローバリゼーションのお蔭かも知れず、また国際警察であるアメリカが警察の役割をちゃんと果たしてきたといわざるを得ない。

 「ポストアメリカ」といわれる現在の時代では、アメリカや欧州の伝統的な強国以外に、数多くの国が勃興したため、席順を並び変えなければならず、世界に対する決定権も再分配しなければいけない。これがG20金融サミットの基本的な内容。

 しかし、純粋な経済協力をベースにした新しい秩序が本当に現れてくるのか。人類の歴史にはかつて例がない。逆に、強権の富が轟然と倒れ、勃興してきた新勢力に分割されるという物語は、歴史上絶えず演じられてきた。国際政治の舞台では、信任と友愛は共同利益の下でしか実現できない。現在の状況に似ていたビクトリア時代後の欧州では、二回の悲惨な世界大戦が勃発した。ビクトリア時代後に比べると、現在の人類はほんとうに、暴力で利益を奪い合うことを放棄するまでに進化したのか。人間性の状況から見て、G20の将来性は楽観できない。

(「新紀元」第141期から翻訳転載)

(翻訳・編集 張陽)


 (09/10/11 10:57)  





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