搾油機が人気家電 食の安全を不安視する中国人、食用油も自家製

2013年12月06日 17時16分
【大紀元日本12月6日】中国で食品安全に悩む人々は「自分の身は自分で守るしかない」と輸入食品や、ベランダ菜園で安全な食品を手に入れている。最近では食用油も自分で作ってしまう人が増えている。香港の英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(中国語版)が伝えた。

 数年前から、中国国内で「地溝油事件」が相次ぎ発覚している。工場などの排水溝や下水溝に溜まったクリーム状の油を濾過し精錬した食用油は市場で流通し、専門家の試算では、その量は油の年間使用量の10分の1に達する。

 「なら自分で作ったほうが安心」と落花生の輸出会社を営む山東省青島市に住む崔栄華さんは考えた。自分の子供には輸入粉ミルク、調理用の油も外国産のオリーブオイルに切り替えた彼は、落花生油の製造に辿り着いた。

 120万元(約2千万円)で業務用搾油機を購入し、ベテランの搾油技術者を雇い、勉強を重ねたうえ、小さな工場の操業を始めた。昨年12月に念願の落花生油が出来上がった。

 油の品質をアピールするため、崔さんはインターネットで製造の全過程を公開。「懿品福」との商標で販売し、ネットでの最高価格は一本75元(約1200円)にも達した。崔さんの子供が通っている幼稚園にも提供しているという。

 崔さんのような業者だけでなく、一般家庭でも家庭用搾油機が人気家電となっている。1台1000元(1元は約17円)台と手頃な価格で売られている。

 広東省のメーカー・太電智能科技の李科社長はサウスチャイナ・モーニング・ポストの取材に対し、同社製の搾油機は現在、一軒の販売店につき、一日約300台が売れていると好調な売れ行きを紹介した。特に北京や上海、広州などの大都市では非常に人気だという。

 江蘇省無錫市に住む辺さんは1600元(約2万7千円)の家庭用搾油機を購入した。「いまは自分で絞った落花生油を使っている。味はとてもいい。もう油の安全を心配しなくてすむ」

 一方、専門家は、自家製油は精製されていないため、酸素に触れると腐りやすいなどの欠点を指摘し、「保存に細心の注意が必要」と警告している。

(翻訳編集・叶子)


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