印刷版   

環境汚染が進む湖南省郴州市。児童の半数から基準値を超える鉛が検出された(ネット写真)

児童の半数、血中鉛濃度基準値超過=湖南省郴州市

 【大紀元日本3月23日】レアメタルの生産地で知られる中国湖南省の郴州(ちんしゅう)市で、一昨年と昨年、2万3千人の児童を無作為抽出して血液中の鉛の濃度を検査した結果、半数近くの1万人を超す児童の血液から基準値以上の鉛が検出されたことが、最近中国のメディアの報道で分かった。

 郴州地区は鉱業生産が発達しており、環境汚染が深刻化したため、児童の体内での鉛の蓄積量が、普遍的に高くなっていることを示す調査結果であると、湖南省郴州市の中医院内科医・王飛雄主任は先週、「新京報」の取材を受けて指摘した。

 RFA放送局の記者が、郴州第二人民病院小児科の職員から得た情報によると、十数人の児童が鉛中毒によって入院したことがあるが、すでに回復し退院している。現在は、外来に毎日体調のすぐれない児童が、血液中の鉛の濃度を測定するために、多く訪れているという。

 市当局は、血液中の鉛基準値を引き上げることを考えているが、この問題に関して、北京平安病院の元医師である徐永海氏は、外国の基準値に近い同基準を調整する必要はないと述べている。現在の基準値は血液1リットル中200マイクログラムであり、200マイクログラムから249マイクログラムの含有量は軽度の中毒、250マイクログラム以上になると重症中毒と診断される。

 「児童の血液中から基準値を超えた鉛が検出されたということは、鉛により害されている深刻な状況を示すもの。検出量自体は重要ではない。鉛は体内に長く蓄積するので、速やかに排出させる必要がある。当局は汚染源を明らかにし、予防に力を入れるべきであり、基準値を引き上げる議論は本末転倒」と徐氏は指摘する。

 郴州市の農村で生まれ育った何さんは、「現地では鉱業が発達し運搬車両も非常に多い。大量に放出される排気は環境に深刻な影響を与えている。20年前、現地の河水はすでに近隣企業の汚染で濁り、異臭を放っていた。農作物の収穫量は大幅に減少しており、地方政府は経済発展のため、人々の健康を犠牲にしている」と語った。

 さらに何さんは「地方政府は経済成長だけを重視している。業績を生み出すために汚染の起因となる国外企業を誘致し、農村の環境汚染を深刻化させている。さらに一部の地方政府の役人は国外のビジネスマンと結託し、人々の健康を顧みず、環境を汚染している。次世代に大きな影響を与えることはまちがいない」と話した。

 この他に昨年、嘉禾(ジャヘ)県で児童250人の血液から基準値以上の鉛が検出されたことは、近隣の県の人々に注目されており、最近では桂陽(グイヤン)県で一人の高齢者と一人の児童が、鉛中毒で入院治療を受けた。この県では現在までに累計20人以上の児童から基準値以上の鉛が検出され、このうち6人が中等度の鉛中毒、2人が重度の中毒と診断された。

(翻訳編集・坂本)


 (10/03/23 08:55)  





■関連文章
  • 深刻な製鉛工場の汚染 身体検査希望の村民が逮捕される=湖南省(10/03/22)
  • 沿海汚染深刻化 貝類に有害物質多く残留=中国(10/03/15)
  • 子を尋ねて三千里、後を絶たない児童誘拐=中国(10/01/27)
  • 過剰なプレッシャーで、ストレスを感じる児童=中国(10/01/21)
  • 炭鉱事故発生、7人死亡6人負傷=吉林省(10/01/17)
  • <新型インフル>広東省でも大流行 深セン市では児童が脳炎に(09/12/01)
  • 鉄鋼工場汚染 降り注ぐ金属粉に苦しむ村民=広東省(09/11/17)
  • 10省で濃霧発生 各地で交通の乱れ=中国(09/11/10)
  • 中国、年間20か所の湖が消失=世界湖沼会議(09/11/06)
  • 障害新生児が急増 環境汚染の影響か=中国(09/09/17)
  • 麻薬常用30年間の米人、麻薬やめた神秘な経験(09/08/21)
  • 西安市の兄弟、新型鉛蓄電池の開発に成功(09/08/12)
  • 化学工場のカドミウム汚染で中毒死、村民が連日抗議=湖南省(09/08/08)
  • 体罰禁止、国民投票で是非を問う=ニュージーランド(09/08/06)
  • 電撃療法で「ネット魔」を撃退、中国の「ネット中毒」治療所の実情(09/07/21)