【大紀元日本10月26日】中国国家副主席・習近平氏はドイツ訪問中の12日、独メルケル首相との会談前に、江沢民前総書記からメルケル首相への挨拶を伝え、江沢民の2冊の著書をメルケル首相に手渡した。このニュースが中共系メディア「新華社」で大きく報道され、人々の憶測を呼んでいる。
独立系の中国人ジャーナリスト・昝愛宗氏はRFA放送局の取材に対して、この報道について次のようにコメントしている。
「習氏は中国国家副主席で、中共政権の中央を代表する身分でもある。彼が著書を贈呈したことは、江沢民の特使として受け止められる。会見前のことでもあり、その意味するところは大きい。江沢民が習氏を派遣したと解釈できる」
すでに引退した前指導者に関して、昝愛宗氏は、「彼の行動は、報道すべきではない。しかし、中国は特殊な環境にあり、ケ小平は何の職位もないのに南方巡遊していたし、江沢民も肩書無しの身分で国家副主席に著書贈呈を指図したりするのだ。自分は依然、国家の指導者、無冠の王と思い込んで行動しているわけだ」と語った。
「新華社」の関連報道では、メルケル首相からの胡錦涛国家主席および温家宝首相への挨拶には触れなかった。その点に関し、昝愛宗氏は、「国家副主席として習近平氏は、メルケル首相が面識のある国家主席あるいは首相からの挨拶を伝えるべきだ。これは常識だ。主席の挨拶を伝えなかったことで、人々が憶測するのは当然だ」という。
杭州の学者・温克堅氏も、江沢民の行動は外交慣例から外れたもので、江沢民に何らかの狙いがあることを指摘した。また、北京の学者・高瑜氏は、この異常事態は、江沢民がなお現指導者の上に君臨する資格を持つというメッセージであり、「まさに中共政権の体制であり、一党独裁が引き起こした問題」とコメントしている。
習近平氏が、9月に開会された中共の「4中全会」(第17期中央委員会第4回全体会議)で中央軍事委員会入りできなかった事実は、人々の憶測を呼んだ。 一方、江沢民がこの時期に政権樹立60周年の式典に姿を現したことは、習氏の軍事委員会入りの失敗と関わりがあると考えられる。今回、習近平氏に、メルケル首相に著書を贈呈させたのは、上海組に気合いを入れようとするものだと考えられる。
香港紙「蘋果日報」も14日、「江沢民、権威誇示 習近平、著作贈呈」と題した記事を大きく掲載、引退してかなりの年月を経る江沢民と胡錦涛氏との権力闘争は、中国からドイツに、内政から外交へと波及したと指摘する。
(翻訳編集・小林)
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