THE EPOCH TIMES

【日本語に生きる中国故事成語】蛍雪の功(けいせつのこう)

2010年02月06日 05時00分
 【大紀元日本2月6日】日本では間もなく卒業式シーズンです。今でこそいろいろな歌が歌われますが、かつて『仰げば尊し』と並んで定番だったのが「蛍の光 窓の雪…」で、この歌詞がずばり、「蛍雪の功」の故事に由来していると言われます。

 中国の晋の時代に、車胤(しゃいん)と孫康(そんこう)という二人の若者がいました。二人の家はともに貧しく、ランプの油を買うお金もありませんでした。そこで、車胤は、夏の夜に、絹の袋に数十匹のホタルを入れ、その明かりで本を照らして勉強しました。一方、孫康は、冬の夜に窓辺に積った雪を明かりに勉学に励みました。その努力の甲斐あって、二人は後に高級官吏になりました。

 (『晋書』車胤伝・孫康伝より)

 この故事から、「蛍雪」は、苦労して勉学に励むことを意味するようになり、それによって成し遂げた成果が「蛍雪の功」ということです。「蛍雪の功なってみごと合格する」といった具合ですが、若い人はもうそんなことを言わないかもしれません。

 ところで、4、50代から上の人で、大学受験を経験したことのある人なら、「蛍雪」と聞けば『蛍雪時代』を連想するのではないでしょうか。1932年創刊の受験雑誌で、まだそれほどには予備校がなかった1970年代までは、『高三コース』と並んで、受験生にとっては欠かせない受験勉強・受験対策用雑誌でした。(『蛍雪時代』は今も健在です)

 当時は、今ほどに快適な勉強環境がなく、部屋の中でも、ハンテンにくるまり足に毛布を巻き付け、白い息を吐きながら夜遅くまで頑張った受験生が多かったのではないでしょうか。正に、『蛍雪時代』や『高三コース』と二人三脚の「蛍雪」でした。

(瀬戸)


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